2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

うつうつひでお日記 その後

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で三冊。伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』新潮社2010年20刷、泡坂妻夫『煙の殺意』創元推理文庫2010年再版、須賀敦子『トリエステの坂道』新潮文庫1999年6刷、計315円。『トリエステの坂道』は、狐『野蛮な図書目録』で紹…

夜よりほかに聴くものもなし

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。三木卓『生還の記』河出書房新社1995年初版、有栖川有栖『山伏地蔵坊の放浪』創元推理文庫2002年初版、計210円。前者は狐『野蛮な図書目録』洋泉社1996年初版で取り上げられていたので。《 こちらの思いの深さに応じ…

ロクデモナイ人種とトンデモナイ人種

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。伊藤比呂美『女の絶望』光文社2008年初版帯付、池上英洋『恋する西洋美術史』光文社新書2008年初版、計210円。後者にはピカソの『鏡の前の少女』1932年が取り上げられている。私が中学三年生の時、学習雑誌『中三コー…

9月26日(月) 休館日

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。吾妻ひでお『うつうつ日記 その後』角川書店2008年初版帯付、アイザック・アシモフほか編『ビッグ・アップル・ミステリー』新潮文庫1985年初版、計210円。 秋霖の趣。長袖のシャツに替える。巣ごもり状態。新聞をじっ…

亜愛一郎の逃亡

朝は小雨だったけれど、出かける時には止んで自転車で来る。朝は秋涼だったけど、昼前には残暑の陽気。富士山は雪の冠。 来館者が口々に述べる。「安藤信哉は深い」「絵の向うに別の国、世界を感じる」「こんな絵を描きたい」「神、仏の世界を感じる」「自分…

正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。三木卓『震える舌』新潮文庫1980年初版、森本和夫『「正法眼蔵」読解1』ちくま学芸文庫2003年初版、計210円。前者は味戸ケイコさんの表紙絵で栞紐がついているので。この表紙絵の原画はK美術館の所蔵。後者の「はじ…

休む間もなし

お昼まで、グラウンドワーク三島のインターンシップ現地研修の案内。源兵衛川を歩いたのだけれど、湧水量がハンパでない。上流部だけでなく、中流も飛び石が水没、冠水。「ひゃあ、冷たい!」と皆さんビックリ。午前の研修は無事終了。後は任せて帰宅。午後…

亜愛一郎の転倒

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。小沼丹『村のエトランジェ』講談社文芸文庫2009年2刷、藤本泉『枕草子の謎』徳間文庫1988年初版、計210円。 昼、安藤信哉氏の長女の方とお孫さんそしてお友だちがご来館。まず画集を喜んでくださる。やれやれ。絵を鑑…

亜愛一郎の狼狽

昨日はパソコンの電源を落としてしばらくしたら停電。暗くて何もできないのでまだ明るいうちに帰ることに。雨は止んだけどすごい風、いろいろなものが転がり飛んでいく。身の危険を感じて途中でタクシーに乗る。こんなこと初めて。 台風一過。そこらじゅうに…

書斎の王様

台風接近で雨。バスで来る。乗り降りの時は運良く小雨だったけど、その後は土砂降り、再び小雨。風雨強まる。暴風雨。 「図書」編集部 編『書斎の王様』岩波新書1987年6刷を読んだ。いろいろな「書斎」の苦労話。《 本書にはこの多彩な空間が登場し、諸分野1…

東京新聞

朝、知人から電話。昨日の東京新聞に記事が載っていた、と。三十一歳の記者、美術館に一時間以上いたからなあ。きょうの静岡新聞朝刊にも記事。こちらも未見。 昨日午後、友だちに誘われて沼津市獅子浜にある、画家田村映ニ氏のお店 タムタムギャラリーへ行…

休館日

昨夕、手をつないで歩いている男女がやたら目についた。今までとは違って、つなぎ方が緩くはなくてしっかり握っている。絆という言葉が流行になっているけど、そんな言葉を連想させる。 きょうは相変わらずの残暑、というより真夏日。のんびり過ごすしかない…

安藤信哉展初日

きょうは澄み切った青空と深い影。一瞬に何かが劇的に暗転するような気配を感じる。そのような気配は安藤信哉の絵には見られない。安藤信哉は西洋的な、光と影を重視して対象を描く方法はとらなかった。対象物への熟視から立ち上がってくる、彼にとっての決…

午前も午後も

お昼までグラウンドワーク三島のインターンシップ研修生を源兵衛川などへ案内。台風の影響で、降ったり晴れたりの気まぐれな空を仰ぎながら、通り雨に濡れないように歩く。午後一時過ぎ開館。東京新聞の取材。人当たりがしたような疲れ。 ネットの見つけもの…

名短篇、ここにあり

安藤信哉画集をお贈りした、静岡大学の平野雅彦氏からのメールから。《 安藤信哉画集、きちんと拝見致しました。 すばらしい作品の数々ですね。》《 安藤さんの輪郭を越えた筆、色と色が混じり合う画面。 ぜひ生で拝見したいと思っています。》《 いい画集で…

幻の女

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。佐々木譲『警官の紋章』角川春樹事務所2008年初版帯付、カトリーヌ・アルレー『わらの女』創元推理文庫2006年新版初版、計210円。『わらの女』は丸谷才一・三浦雅士・鹿島茂『文学全集を立ちあげる』文春文庫で選ばれ…

準備万端

安藤信哉の絵の展示が完了。作品名も貼付。準備万端。今回も大作が中心なので20点ほどしか展示できなかった。が、見応えは重厚、充分。ニ作品はK美術館初公開。 来春企画展を予定している画家牧村慶子さんから届いた安藤信哉画集の感想から。《 すばらし…

先月催された「生態系に配慮した川づくり研究会」の議事録資料(初稿)が届く。一昨日源兵衛川の自然観察会を指導してくれた先生の発言。《 環境教育教材で絶滅危惧種・希少種を大切にするのは重要だが、最近は、普通のものが何かがわからなくなっている。普…

休館日 昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。北村薫・宮部みゆき 編『名短篇ここにあり』ちくま文庫2008年7刷、東野圭吾 選『スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎001』講談社文庫2007年8刷、計210円。アンソロジーの類は好き。初めて買ったのは多分、…

てつがくのライオン/安藤信哉展最終日

谷川俊太郎『はだか』の佐野洋子の挿絵つながりで、佐野洋子が表紙と挿絵を描いている工藤直子少年詩集『てつがくのライオン』理論社1984年6刷を再読。常識の風景からふっと浮遊するやわらかなユーモアで彼女独自の世界を作っている。1970年だったか、雑誌『…

はだか

覚和歌子『ゼロになるからだ』の解説の谷川俊太郎から連想が飛んで彼の詩集『はだか』筑摩書房を再読。「からだ」から「はだか」へ。大き目の活字で全編ひらがな。そう、子ども向きの本の体裁。子どものときのヒリヒリする赤裸々な気持ちを言葉に移す試みだ…

ゼロになるからだ

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で三冊。斎藤美奈子『妊娠小説』ちくま文庫2008年9刷、中西進『日本人の忘れもの1』ウェッジ文庫2007年初版、和田芳恵『暗い流れ』講談社文芸文庫2000年初版、計315円。 昨夜九時からNHKBSプレミアム「 Amazing Voice …

9月 7日(水) 翼鏡

昨夕帰りがけに本屋で渡辺温『アンドロギュヌスの裔(ちすじ)』創元推理文庫2011年初版帯付を購入。1575円。新刊だって買う。それからブックオフ長泉店で三冊。岩本素白『東海道品川宿』ウェッジ文庫2008年2刷、桜庭一樹『推定少女』角川文庫2008年初版、多…

古本屋 月の輪書林

昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で四冊。大江健三郎『宙返り(上・下)』講談社1999年初版帯付、高橋徹『古本屋 月の輪書林』晶文社1998年4刷帯付、C・S・ルイス『別世界にて』みすず書房1991年改版1刷、計420円。 『古本屋 月の輪書林』の帯、山口昌男の…

9月 5日(月) 休館日

去り行く台風のうっとうしい雨に気力が失せ、一日のんびり過ごす。昨日の毎日新聞コラムに『小中英之全歌集』砂子屋書房が紹介されていた。《 生前、歌集は2冊しかない。「第一歌集にして精華集という奇跡」(藤原龍一郎氏・解題)の名作『わがからんどりえ…

わがからんどりえ

小中英之『わがからんどりえ』、気になってはいてもなぜ今まで読まなかったか、気がついた。題名のせいだ。「わが」なんて仰々しい言葉が無意識に敬遠させた。「からんどりえ」とはフランス語でカレンダー=暦のこと。福島泰樹は当時の書評紙に書いている。…

闇からの声

昨日紹介した画家福山知佐子さんのブログの訪問記、続きが公開された。《 「あのこがみえる」は、最初昼の淡い光と柔らかい雲から始まって、夕焼け雲の光と影のコントラストのエッジがぎらぎらして藍色の闇に光が吸収されてしまうまで、雲の陰影だけで、初々…

絵画論

台風の影響で急に激しく降ったり止んだり日が差したり、目まぐるしく変わる雨模様。でも人は来る。安藤信哉の絵にとても感動される。良さをわかってくれる人たちがいるのは、なんとも嬉しい。 ヴァン・ダインは推理小説を執筆する前、美術評論を書いていた。…

グリーン家殺人事件

接近する台風の影響で、降ったり晴れたり。こんな天気に源兵衛川中流では某連続テレビドラマの撮影。某女優がミレーのオフィーリアみたいなことをするようだ。緑鮮やかな三島梅花藻と白い小さな花がクールな彼女を飾るのか。そういえば、昨日来館された福山…

雨にも負けず

雨などものともせず、静岡市から安藤信哉の絵を観に、東京から味戸ケイコさんの絵を観に来館されるひとたち。味戸さんの絵を熱心にご覧になった画家福山知佐子さんは、全く未知の人。味戸さんはご存知だった。ウェブサイトには興味深い絵がたくさん掲載され…