2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「夢の途上」

何日か前にみた夢のつづきをみた。北一明の黒く丸い壺「雷光釉多光彩妖幻白流斜傾彫文壺」 の下部が割れたので知人の修復師に修復を依頼。そこまでが前の夢。今朝は修復された壺を見て 驚き嘆いた夢。球体の下部が粘土で足されて三角に。いくら安定性が増し…

『 戦時期日本の精神史 』つづき

鶴見俊輔『戦時期日本の精神史──1931〜1945年──』岩波書店1982年7月30日3刷を読了。名著だ。 《 日本陸軍が、日本精神と国体の絶対的優秀性についてかかえてきた自己暗示は、日本海軍の 現実感覚に基づく自己認識を負かしてしまいました。 》 154頁 《 この…

『 戦時期日本の精神史 』

昨日の『 彩色ある夢の破片 』、在庫ありに。 昼間は暑くてほんの近所までしか出る気がしない。昨日は日が暮れてブックオフ長泉店へ。 『生田耕作コレクション1 眼球譚、マダム・エドワルダ』白水社1990年3刷、北村薫・宮部みゆき=編 『読まずにいられぬ名…

『 彩色ある夢の破片 』

書肆盛林堂から新刊の豆本、石野重道『彩色ある夢の破片(かけら)』限定150部(94番)700円が届く。 便座に暖房が入っているんじゃないかと確かめるほど暑いときには文庫半分大の豆本がいい。 さっそく読んだ。それにしてもこの本、昨日二十七日発売で完売…

『 SUMMERTIME 』

28度に設定した冷房が涼しく感じられるきのう、きょう。音楽にのんびり浸りたい。 「サマータイム」は好きな歌曲の一つ。Tou Tube を 見ればノラ・ジョーンズ Norah Jones、 ジャニス・ジョプリン Janis Joplin、ビリー・ホリディ Billie Holiday と、錚々た…

『 潜航艇「鷹の城」 』

小栗虫太郎『潜航艇「鷹の城 』教養文庫1977年初版を読んだ。本文三頁二行に脱字? がある。「男」ではなく「男爵」では?と『二十世紀鐵假面』桃源社昭和四十四年初版を 再び取り出して見ると、やはり「男爵」だった。本文を対照し、教養文庫で読むことにし…

『 青い鷺 』

小栗虫太郎『青い鷺』教養文庫1976年初版を読んだ。これはまた面白い。新伝奇小説と 呼称したようだが、そのとおりだ。遺贈の言葉「青い鷺 ブルー・ヘロン」を巡る謎、 落語と講談と活劇を合わせたようなめまぐるしい展開に引っ張られる。テンコ盛りの冗談と…

『 二十世紀鐵假面 』

読む本は気分で選ぶ。某ツイッターで小栗虫太郎『二十世紀鐵假面』昭和十一年が 話題になっていたので、『二十世紀鐵假面』桃源社昭和四十四年初版で四十五年ぶりに再読。 しかし、章魚という漢字に戸惑い、辞書を引くと海のタコ。こりゃ無理、と判断、教養…

『 淡淡幽情 』

梅雨の戻りのような天気。畳に寝転がっていると、俳句が浮かんだ。名句だと予感、メモ。 しばらくして読むと……こりゃダメだ。一針という言葉が浮かんだのだが、縫い針を研いで 鏨(のみ)に改造、それで制作された木彫像を思った。伴正史氏から四十年前に恵…

『レストア』

昨日の中村とうよう『ポピュラー音楽の世紀』岩波新書から。 《 白人たちもヨーロッパ的な音楽伝統だけでは充分に生きてはゆけないことを自覚せざるを 得なかったのが、二十世紀である。それは美しいメロディをきれいな声で歌うだけじゃない 音楽が聞きたい…

『ポピュラー音楽の世紀』

中村とうよう『ポピュラー音楽の世紀』岩波新書1999年初版を読んだ。ポピュラー音楽の成立背景から その変遷と変容が、音楽資本との深い関係を視野に、世界レベルで描かれている。いい本だ。 《 音楽家の作り出した音楽が商品として市場に流通し、大衆に受け…

「劇場的世界」

梅雨明けでバカ暑い。が、いい作品を見ると暑さを忘れて熱く語りたくなる。 午後、沼津駅北口のプラザ・ヴェルデで今日まで催されている田村映二・タムタムワールド展へ 内野まゆみさんと行く。新作のボックス・アートが素晴らしい。それまでの懐かしい風景…

「 Siti Nurhaliza 」

午後、建てて以来三十五年目にして水道の三箇所の蛇口器具を交換。よくもちましたね〜、 と感心される。古いものほど単純でしっかり造られてあると業者さんは言う。二時間で終了。 仕事をしながら昔話に花が咲く。同じ小学校に通っていた。その頃(六十年前…

「 口と眼の距離 」

午前中は隣の清水町の知徳高校の生徒さんたち七十名ほどの、源兵衛川中流部の 草刈り作業のお手伝い。一時間余りで見違える。若い人の力は違うわ。男女半々ほどが、 男は男、女は女と見事に分かれて作業。おいおい、混ざらぬか、と声を出したくなる。 カワイ…

『 SPECISLIST IN ALL STYLES 』

《 あと何年いまの状態で生活できるのかわからないが、わからないからこそ楽しみたい、 そうおもう。 》 自らを振り返る。しみじみ同感。午後、富士宮の童画家かたおか・まなみさんとデザイナー 内野まゆみさんが来訪。いろいろ語り合う。 きょうはジャズマ…

「 反安保 」

《 断続的な土砂降りのあとの突然の晴れ間で、空気中が水蒸気で充満している…… 》 上記は名古屋の天候だか、ここも同じ。食料は明日の分まで用意、家こもりのはずが、 午前も午後も頼まれ用事で外出。 昨日、ネパールの子どもたちを迎える三島梅花藻の里へス…

『 Konbit! (Burning Rhythms Of Haiti) 』

昨日の椹木野衣・会田誠『戦争画とニッポン』についてのウェブサイト記事。 武田砂鉄 「会田誠と椹木野衣が「戦争画」を問う。「政策芸術」の危うさとは」 http://twib.in/l/8A7yb8qMMpq 午後、ネパールの被災地から招かれた子どもたち六名と付き添いを源兵…

『 戦争画とニッポン 』

昨日の「Moliendo Cafe」はプエルトリコの往年の名歌手イスマエル・リベーラ ISMAEL RIVERA をよく聴いているのだけれど、昨日は見つからなかった。あった。 https://www.youtube.com/watch?v=TkGrqQ_NpMY 会田誠・椹木野衣『戦争画とニッポン』講談社2015年…

『 国内ミステリーマストリード100 』

千街晶之『国内ミステリーマストリード100』日経文芸文庫2014年初版を読んだ。 副題というか前振りは「読み出したら止まらない!」。選出に特色。 《 では本書は、殿堂入り名作をなるべく外した結果、B級作品ばかりのブックガイドに なったのでしょうか…

『 Orchestra Baobab 』

梅雨時には(いや、いつでも、だけど)セネガルのご長寿バンド「オーケストラ・バオバブ Orchestra Baobab 」を何気なく聴いていたい。 http://wmg.jp/artist/orchestrabaobab/profile.html CD『 MADE IN DAKAR 』2007年の二曲目はユッスー・ンドゥールが…

『 BEMBEYA JAZZ NATIONAL 』

昨日のCD『 AFRICAN RARE GROOVE Vol.1 』からアフロ・ポップ熱に火が点いた。日蝕のような、 漆黒の艶、漆黒の輝き。乾いた大地を揺さぶるぶ厚い音層の、安易に触れば火傷をしかねない深い灼熱。 以前とりあげた二枚組CD『 BEMBEYA JAZZ NATIONAL The S…

『 AFRICAN RARE GROOVE Vol.1 』

ネット注文したCD『V.A. / THE ROUGH GUIDE TO AFRICAN RARE GROOVE VOLUME 1』に 聴き惚れる。 http://elsurrecords.com/2015/03/01/v-a-the-rough-guide-to-african-rare-groove-volume-1/ 上記サイトでは聴けないセネガルのバンド、8番の「 Super Cayo…

『 レトリック認識 』つづき

佐藤信夫『レトリック認識』講談社1981年初版を読了。後半は「対比」「対義結合と逆説」 「諷諭」「反語」「暗示引用」。前半同様、記憶に無い用語たちだ。昔読んで、読んだという 情けない記憶しかない。捲土重来なったか。半分な。奥が深いというか、うん…

『 レトリック認識 』

《 逆説めいた言いかたをする以外に、言葉では、その真実に迫ることのできない存在が 生なのである。 》 138頁 昨日の宗左近『日本の美 その夢と祈り 』の上記に出合い、佐藤信夫『レトリック認識』 講談社1981年初版、前半「黙説あるいは中断」「ためらい」…

『日本の美 その夢と祈り 』

宗左近『日本の美 その夢と祈り 』日本経済新聞社2004年初版を読んだ。 《 日本の戦後半世紀の芸術は、いったい何を願っての営為であったのか。パリ芸術界での、 いや、ニューヨーク画壇での活躍? つまりは、日本文化の活動の目標に、ひたすら国際化を 願望…

『 レトリック感覚 』つづき

佐藤信夫『レトリック感覚』講談社1978年4刷、後半「誇張法」「列叙法」「緩叙法」を読み、 読了。レトリックまみれ、レトレトレト目が回る、レトロなオツムはもうレロレロダウン。 《 が、もっと本質的な理由は、言語の本性が虚偽をふくんでいることであり…

『 レトリック感覚 』

佐藤信夫『レトリック感覚』講談社1978年4刷、前半「序章」「直喩」「隠喩」「換喩」「提喩」 を読んだ。ずいぶん前に感心した本。経験を積んだせいか、今回は一層感心。 《 読むときも、聴くときも、私たちの心のなかには、きっとどこか醒めている部分があ…

『 天變の書 』

塚本邦雄歌集『天變の書』書肆季節社1979年初版を読んだ。いろいろな短歌、 俳句が連想される。例えば。 夢前川(ゆめさきがは)の岸に半夏(はんげ)の花ひらく 生きたくばまづ言葉を捨てよ × 夢前川知らずもとほる夢の岸うつつにつかぬ音聴けとこそ 照屋眞…

『 おもしろ漢字大図鑑 』

朝には富士山東南部の大雨洪水警報。豪雨。身体は半分睡眠、半分覚醒。反睡眠、反覚醒、 と書くとカッコいいなあ。 ネット注文して昨日届いた水井正『おもしろ漢字大図鑑』朗文堂書店1985年初版を愉しむ。 先だって紙の博物館PAMの展示で手にして興味を覚…

『 崩れ 』

朝、ゴミを出し、資源ごみを運び、洗濯物を干し、すたすた三島駅南口へ。九時前に到着。 日大生二十人余りを小雨の中、グラウンドワーク三島の小松理事長を先頭に源兵衛川へ案内。 お昼過ぎ帰宅。 幸田文『崩れ』講談社文庫2005年6刷を読んだ。 《 大谷崩れ…