2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「前半が終わる」

霧雨の一日。昨日はやや涼しかったのでホットコーヒー。きょうは蒸すのでアイスコーヒー。使うのはキー コーヒーの一杯ドリップ式の『 DRIP ON スペシャルブレンド』。これがいまのところは好み。一段落した午後、 のコーヒーはいいねえ。 今年も前半が終わ…

「リズムの両義性」

朝雨が止んだので昼前、三石神社めがね橋から時の鐘橋までの五十メートルほどの石垣のヒメツルシバを駆除。 草の陰にはサワガニがぞろぞろ。手の届かないところは、銀座ヘルス(ソープランド)と倉庫の三十センチもない隙間を 蟹歩きでなんとか抜けて、石垣…

「知の巨人たち」

テレビ東京に『美の巨人たち』という番組がある。観てないけど。 http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/ それにならって私にとっての「知の巨人たち」を考えた。戦前の南方熊楠らは措いて戦後に絞ってみれば、加藤周一、 鶴見俊輔、林達夫、丸山真男、吉本隆明…

「多面体画」

昨夜、風呂あがりに試しに買った缶チューハイ「新鮮白桃もぎたて24時間」アサヒを飲んでみた。白桃味なので 甘い。酒と美女にはめっぽう弱い。苦い思い出を甘い酒で胡麻化そうとしたが、やはり無理だった。なんて科白を 柄にもなく言ってみたい気分。しか…

「ただの暗合ではない」

昨夜九時過ぎ、山崎正和『社交する人間』中央公論新社、「第八章 社交と政治」に集中していたら同報無線で火事の報。 どこだろうと思う間もなくサイレンが近づいてくる。窓を開ければ我が家の前に集結。十台ほども。広小路駅南通りのようだ。 ところがそこは…

「金融窓口考現学」

今年の梅雨は夜に雨がじゃんじゃん降って日中はろくに降らない。風雨の強かった未明の雨は朝には止んでどよ〜ん とした重い湿気がよどんでいる。熊本の被災地を思うと、雨漏りのない家のありがたさ。 昨日ふれた冷蔵庫は「音も静かな、コンパクトサイズの2ド…

「日本近代史の見えない部分」

昨日午後、豆州楽市の蕎麦セットの撮影に立ち会った。画像が公開されている。 http://my.shadowcity.jp/2016/06/-50-3500-70ml.html 撮影後、蕎麦は美味しくいただきました。別嬪蕎麦(白)、田舎蕎麦(黒)それぞれ違った喉ごし、味わい。 鰹節はそのまま賞…

「ふつうが一番」

朝八時過ぎ、この地域に大雨警報発令。土砂降り。職場へ急ぐ人たち……。沖縄は慰霊の日。 雨が止んだ昼前、沼津市大手町のギャラリー・エビスヤで始まった「風の子造形教室展」へデザイナーの 内野まゆみさんと行く。期待通りやったら面白い開放的な作品群が…

「パラダイムの転換」

木田元・編『一日一文 英知の言葉』岩波書店2004年2刷、6月17日のトーマス・クーンの言葉。 《 パラダイムはある一定期間成熟した科学者集団が採用する方法、問題領域、解答の規準の源泉となっている。 その結果、新しいパラダイムを受け入れることは、それ…

「凹んだところ」

毎日新聞昨夕刊コラム、岸政彦『ブックマーク』(「できない」は見えにくい)の一節。 《 できる人にとってはそれは自然であり、できない人にとってはそれは、なにか大きな苦痛をともなう 不自然な訓練を積み重ねないとできないのである。楽器や方向感覚だけ…

「杳かな遠い過去」

1970年代初頭秋田県八幡平にあった大沼ユースホステルの同窓会が先月あったが、私は参加できなかった。 一昨日集合写真が届いた。あれから四十年余。二十人余の殆どがもはや見知らぬ年配者。懐かしむ気分は…… ない。渇きと心の穴をどうしたら埋められるか、…

「一つの正しい解釈がありえない」

昨夜寝る前の一杯、なみなみと注いだ赤ワイングラスを友だちの手製のコースターへ置こうとしたその時 電話。手元が狂い、コースターに赤色が散る。電話主はコースターをくれた友だち。のんきな声で。 「クレソンスープを作った人、誰だっけ」 「辰巳芳子」 …

「イチ流」

毎日新聞昨夕刊一面「近事片々」にイチローについて。 《 不屈、明快な「イチ流」の奥義。人に笑われてきたことを常に達成した自負と。 》 そうかあ、イチローも、かあ。知人から昨日届いた私信。 《 貴兄の美術関係の発掘や評価は、普通の評論家とは異なる…

「真夏日」

朝方はどんよりした曇り空。昼前には夏空。今年初の真夏日。私的太陽電気が充満したようで、体が動く。 せっせと掃除機をかける。パソコン部屋は西側で西日をまともに受ける。午後今年初の冷房。設定28度。うーん、 心地良い。 スティック糊の「消えいろピッ…

『 BOBOTO 』

昼まで三時間ほど、地元の日大生を源兵衛川などへ案内、説明。終了とともに前がポツポツ。やれやれ。ふう。 くたくたに疲れ、午後横になる。歳を痛感。ネット注文した届いたCD、バルー・カンタ BALLOU CANTA『 BOBOTO 』、 のっけから体が立ち上がる。コン…

『34 評論随筆集 II 』

昨日ふれた昭和文学全集『34 評論随筆集 II 』小学館1989年初版の目次を見て何気なく吉田秀和『クレーの跡』 を読んだら意外と面白い。クレーにはすごく惹かれる絵と敬遠する絵が混在している。ここで論じられている三点のうち 『悲しみ』1934年とアルファ…

「風の影 虚数」

印象派は写実絵画の窮屈な形式=フォーマル=正装を脱ぎ捨てて、カジュアル=普段着としての絵画を創出した、のかな。堅苦しい取り決めはもう無しにして、もっと気軽にいこうよ。1960年代のヒッピー・ムーヴメントみたいな。カジュアルが崩れてボロ着ファッ…

『松平修文歌集』

現代歌人文庫『松平修文歌集』砂子屋書房2011年初版を読んだ。デビュー歌集『水村(すいそん)』全篇の他、 三歌集からの自選を収録。氏から一文を依頼されて改めて読み、「水村(すいそん)」の音から戯れ言が浮かんだ。 見渡せば花も紅葉もなかりけり水村…

『国宝・曜変天目▽陶芸史上最大の謎に迫る!』

昨夜は眠い眼を開けて『ETV特集 国宝・曜変天目▽陶芸史上最大の謎に迫る!』を視聴。今朝は寝坊。 それにしても午後11時まで長いこと。いつもならビールなんか呑んでほろ酔いだけれど、そうはいかず。 なあんだ、拍子抜け。「陶芸史上最大の謎」に迫っ…

『初代・白川軍八郎』

昨日ふれたCD−R『初代・白川軍八郎』が届く。SPレコードからの復刻。雑音の中から浮かび上がる演奏。 よくぞ残っていた。高田裕の解説から。 《 三羽ガラスで盟友の木田林松栄と福士政勝は「白川さんには適わない」と羨望の眼差しで言った。 》 こうな…

「一日一本」『叩き三味線』

昨日友だちの車に同乗して車窓から眺めた風景に、お、これ写真に撮っておこう、と思った物件が何だったか 忘れ、道路を回想して昨夜遅くやっとわかった。某バス停。三島市にこんな地名はないぞ。以前から不思議だった。 同じ地名は隣の沼津市にはある。不思…

『セザンヌ』

二十年前、知人女性から、彼女が関わった大判のセザンヌ画集『セザンヌ』婦人画報社1996年初版を恵まれた。 重いので机に置いて見ている。当時も今も感心するのは、晩年の二十世紀初頭、サント・ヴィクトワール山を描いた 油彩画(フィラデルフィア美術館蔵…

「再構造化 再構成」

昨日のセザンヌのつづき。セザンヌは「空間と対象の再構造化」を志した。後進のピカソやマチスは「空間と 対象の再構成」に挑んだ。と見立てる。突っ込みはなし(思いつきだから)……そして味戸ケイコさんだ。 《 何もここまで、というほど緻密に手を入れられ…

「空間の再構造化」

月刊誌『ユリイカ』1996年9月号青土社、特集「還ってきたセザンヌ」を少し読んだ。二十年間ロクに読んでなかった。 今頃になって読みたくなった。本は保存しておくものだ。 セザンヌはずっと気になっていた。前世紀末の企画展の紹介文「呉一騏 水墨画の21…

『現代百人一首』

一昨日買った岡井隆『現代百人一首』朝日新聞社1997年3刷を読む。文庫本で既読だが、単行本のほうがしっくりする。 戦後五十年間の短歌から選出。 視野が広がったのか、好みが変化したのか、引用しない短歌を含め、 女性の短歌が今回はやけに心に沁み、響く…

『悪の引用句辞典』

雨。梅雨入り。環境の日 昨日買った鹿島茂『悪の引用句辞典』中公新書2013年2刷は、新聞連載記事を再構成のうえ加筆・修正したもの。パラパラと 読んで、まあ面白い。意表を突く面白さ。日本がいかに、どのようにおかしいのかが、引用句で見事に描き出されて…

「絵画をめぐる走り書き」

印象派は絵画のパンドラの箱を開けてしまったのかな、とふと思う。古典絵画はまず技術を修得しないとモノにならないが、 印象派以後の絵画には技術よりも感性、思想だぜ、というひっくり返った思い違いの、自称画家が陸続と発生した。 昨日書いたように、ル…

「古典絵画 印象派絵画」

昨日の西洋美術館の常設展でオランダ十七世紀のヴァニタス画が数点展示されていたが、それが素晴らしかった。ネットで 再確認、その作者エドワールト・コリール、二十歳の作。 http://collection.nmwa.go.jp/P.1998-0003.html コルネリス・デ・ヘーム『果物…

「高島野十郎展」「カラヴァッジョ展」

先日知人画家の新作展を見て、その様式の終わり=次なる展開を直感し、転進の予想を「妄想」に託して手紙を出した。 昨日画家から手紙が届いた。 《 館長がおっしゃっていらっしゃる妄想 ほとんどその通りです。 》 《 今の様式を続ける意欲、気力はおっしゃ…

「テクニック テクノロジー」

山崎正和『社交する人間』中央公論社は、内容があまりに豊かで瞠目することが次から次へと出現し、考えることが 一杯で、なかなか読み進まない。「第五章『アルス』の終焉」ではテクニックとテクノロジーに蒙を啓かれた。 《 あえてここでコリングウッドの犯…