2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『唯識・華厳・空海・西田』六(閑人亭日録)

竹村牧男『唯識・華厳・空海・西田』青土社2021年初版、「第五章 空海の哲学(一) 十住心による仏教の全景」を少し読んだ。寝不足で・・・。《 では、密教とはどんな仏教なのであろうか。 》 172頁《 まずここに顕教は応化身の説法であること、これに対し密…

『唯識・華厳・空海・西田』五(閑人亭日録)

竹村牧男『唯識・華厳・空海・西田』青土社2021年初版、「第四章 華厳の哲学(ニ) 華厳唯識の逆説的転回」を読んだ。《 では、華厳思想において、仏とはどのような存在と考えられているのであろうか。このことについて華厳宗では、『華厳経』の教主を、融三…

『唯識・華厳・空海・西田』四(閑人亭日録)

竹村牧男『唯識・華厳・空海・西田』青土社2021年初版、「第三章 華厳の哲学(一) 事事無礙法界の理路」を読んだ。《 あらゆる事象の重重無尽の関係性(縁起)を精細に解明し、華麗な論理を展開するこの華厳思想を学ぶことによって、我々の人間観・世界観は…

『唯識・華厳・空海・西田』三(閑人亭日録)

竹村牧男『唯識・華厳・空海・西田』青土社2021年初版、「第一章 唯識の哲学(一) 事的世界観としての唯識思想」、補遺。《 唯識思想は、このような認識と言語と存在にかかる教説として、三性説という教義を用意している。三性とは、遍計所執性(へんげしょ…

『唯識・華厳・空海・西田』ニ(閑人亭日録)

竹村牧男『唯識・華厳・空海・西田』青土社2021年初版、「第一章 唯識の哲学(一) 事的世界観としての唯識思想」を読んだ。簡明な文章だけれども、難解というか 複雑でよくわからん思想だ。《 唯識思想は、インド古代、およそ四~五世紀の頃、弥勒・無著・…

『唯識・華厳・空海・西田』(閑人亭日録)

竹村牧男『唯識・華厳・空海・西田』青土社2021年初版、「はじめに」を読んだ。メモ。 http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3549《 本書は主に「人間存在の原構造」を明るみにもたらすことを目的に、インドから日本までの深遠な仏教思想と日本近代…

本をちょっと読む(閑人亭日録)

自宅は築41年。あちこちにガタがきている。きょうからは台所の改修。しばらくぶりに本をちょっと読み、夕方買いものに出るときに呼び出しの電話。夕食はおあづけ。 竹村牧男『唯識・華厳・空海・西田』青土社2021年初版をほんのちょっと読んだ。 http://ww…

案内また案内(閑人亭日録)

午前中は東京から来た芝浦工業大学の教授、大学生30人近くを、源兵衛川へ案内。流水量(湧水量)がまだ多くて川の散歩道の多くが水没。行程を変えて案内。 正午過ぎ、グラウンドワーク三島事務所に帰着。午後一時過ぎ、専務理事に引き継ぎ、帰宅。ふう。 …

アイルランド・ゴールウェイ(閑人亭日録)

朝、現代美術家大坪美穂さんへ電話。新型コロナ禍で延期されていた、アイルランド・ゴールウェイでの企画展が12月から開催になった、と。それはよかった。 https://celtic.or.jp/tag/%E5%A4%A7%E5%9D%AA%E7%BE%8E%E7%A9%82 12月初めに行って二週間の滞在…

秋霖(閑人亭日録)

雨。ここ数日急に寒くなってきたので冬服を出す。が、あるはずの服が無い・・・春に処分したらしいかすかな記憶。着古していたからなあ。買わなくては。 ネット、うろうろ。《 中島 智芸術分野では脱魔術化が進んで、マジカルなものからロジカルなものとして…

「ミニ・ブック」(閑人亭日録) 21日の日録、上げるのを忘れていた。 昼前、衆議院選挙期日前投票へ。なんと長蛇の列。殆どが高齢者。帰宅途中本屋へ寄り、トリスタン・ガルシア『激しい生』人文書院2021年初版を受けとる。 昼過ぎからプラチナ大賞発表・…

「創造的破壊とはなにか」(閑人亭日録)

大岡信『表現における近代──文学・芸術論集──』岩波書店1983年初版収録の「創造的破壊とはなにか」を再読。四十年前の発表だが、今だに新鮮。刺激的。結び近く から。《 ロマン主義以来一世紀余りにわたって保たれてきた芸術神話、すなわち、「俗世間」たる…

『あなたのために』(閑人亭日録)

ネット注文した古本、岩谷時子詩集『あなたのために』サンリオ山梨シルクセンター出版部1970年12月20日初版が届く。装幀・挿画宇野亜喜良。この絵がいい。 ぞっこん。なんとオシャレな。「ギフト・ブックシリーズ」と銘打たれている。他にはやなせ・たかし『…

『百人百句』(閑人亭日録)

谷崎潤一郎『吉野葛』、もっていなかった。本棚を見回して大岡信『百人百句』講談社2001年4刷を手にとる。 おそるべき君等の乳房夏来る 西東三鬼 沙魚釣るや水村山郭酒旗の風 服部嵐雪 秋の江に打ち込む杭の響かな 夏目漱石 去年今年貫く棒の如きもの 高浜虚…

『列島祝祭論』十三(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版、「後醍醐」の章を読んだ。《 金春禅竹は、天台本覚思想を芸術として、芸能の舞台として、結晶化させることができた唯一無二の表現者であった。その禅竹の、自他ともに認める代表作こそが 「芭蕉」である。「芭蕉」…

『列島祝祭論』十ニ(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版、「一遍」の章を読んだ。《 一遍のモデルとなったのは、比叡山の「谷」でまとめられた往生伝のなかで記された空也(くうや)の生涯と、やはり比叡山の「谷」で修行し、融通(ゆうずう)念仏宗 をひらいた良忍(りょ…

『列島祝祭論』十一(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版、「天台」の章を読んだ。空海と最澄が知り合いだったとは初めて知った。《 運命は、最澄も空海も同じ船団に乗り合わせ、同時に唐に渡らせることになった。ただし、両者の乗った船は、困難をきわめた航海の果てに、そ…

『列島祝祭論』十(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版、「空海」の章を読んだ。《 曼荼羅という概念をこの列島に初めてもたらし、真言密教という大乗仏教の新たな教えの体系を、たった一人で創出してしまった空海。その空海によって、列島の 宗教も、列島の芸能も、大き…

『列島祝祭論』九(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版、「修験」の章を読んだ。凄い熱量。《 「山伏」は、自らがもつ有限の身体を通して、無限の仏(如来)を、いまこの場に顕現させることを可能にしてくれる。 》 172頁《 「山伏」たちが身にまとっている「装束」は、宇…

『列島祝祭論』八(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版、「小角(おづの)」の章を読んだ。《 『霊異記』に収められた小角の挿話は、能楽の一つの起源である修験道のみならず、その修験道と密接に絡み合って発展してきた、この列島に伝来されて変容した独自の 密教、その…

『列島祝祭論』七(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版を少し読んだ。メモ。《 国栖からさらに吉野の山々の奥に入っていくと、大台ケ原に出る。おそらくは吉野最大の準平原である。大台ケ原に立つと、吉野の山と熊野の海の両方を一望のもとに 見晴らすことができる。海が…

『列島祝祭論』六(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版を少し読んだ。メモ。《 『日本書紀』を読むためには、同時並行する複数の物語を比較対照した上で、次々と「解釈」を下し、「本文」を確定していく必要があった。歴史は、解釈によって 変更され、あらたに産み落とさ…

呑み会(閑人亭日録)

昼前、友だちの娘さんが来訪。本棚と段ボール箱から気に入った本を探しだしていく。ミヒャエル・エンデ『モモ』『はてしない物語』にはやはりね。赤瀬川原平 『虚構の神々神々』『正体不明』にフムフム。建築関係の本を訊かれたので磯崎新『空間へ』を渡す。…

『列島祝祭論』五(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版を少し読んだ。メモ。《 大日尊は天照尊であり、それは応身、報身、法身の「三位一体」かたなるものであった。人間は「三位一体」の如来となる可能性を、あたかも胎児のように、種子の ように、自らの内に孕んでいる…

『列島祝祭論』四(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版を少し読んだ。《 世阿弥は、自らの一族の神話的な祖である秦河勝(はたのかわかつ)について述べていく。 》 「翁の発生」57頁《 秦河勝とは、神道の神憑りと仏教の「物まね」(もどき=反復)を一つに統合し、光に…

『列島祝祭論』三(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版を少し読んだ。《 柳田國男や折口信夫が、列島の各地で変容を重ねながらも現代までその「原型」を保ちつづけていた「翁(おきな)」(もしくは「石神ことサグジの神)を自らの探求の はいまり、さらにはその探求の中…

『列島祝祭論』ニ(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版を少し読んだ。《 明治維新とその後に続いた神道の道徳化、いわゆる「国家神道」化によって、宗教としての神道の中核に位置づけられる「神憑り」は禁止され、同時に神仏習合的な 要素を色濃くもっていた民間の芸能も…

『列島祝祭論』(閑人亭日録)

安藤礼二『列島祝祭論』作品社2019年初版を少し読んだ。《 来たるべき祝祭学は、起源ではなく「原型」を探求する学として組織されなければならない。 》 「翁の変容」11頁《 列島の「憑依」を問い直すことは、アジアのシャマニズムを問い直すことと等しい。 …

「東街区再開発事業勉強会2」(閑人亭日録)

午後、三島駅「東街区再開発事業勉強会2」に参加。 http://www.gwmishima.jp/modules/information/index.php?lid=2241&cid=1 知らなかった事実に驚く。以前から耳にしていたが、三島市市長と議会にあきれる。具体的に書く気力が失せた。逆にこの状況を逆手…

運動能力変調(閑人亭日録)

昼前、友だちに頼まれてブックオフ長泉店へ自転車で裏道を案内。後ろを振り向き振り向き、距離を確認。なんとか到着。友だちはDVD二枚を、私は深水黎一郎 『言霊(ことだま)たちの反乱』講談社文庫2015年初版110円を買う。帰りもゆっくりと走る。無事帰…