2022-01-01から1年間の記事一覧

『レンマ学』八(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「第八章 ユング的無意識」を読んだ。壮大な見取り図。《 レンマ学の立場に立つと、フロイトとユング(一八七五~一九六一)の仲違いの真の原因を、明確に理解することができる。フロイトは言語の…

『レンマ学』七(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「第七章 対称性無意識」を読んだ《 西欧に発達した心理学にとっての無意識は、ヒステリーや統合失調症(分裂症)のような精神病理や夢をとおして、心の表面に浮上してくるものである。これにたい…

『レンマ学』六(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「第六章 フロイト的無意識」を読んだ。多岐に亘っているので、理解が追いつかない。ま、毎度のことだけど。とりあえずメモ。《 レンマ学は心理学の風景を一変させる。 》 132頁《 フロイト的無意…

『レンマ学』五(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「第五章 現代に甦るレンマ学」を読んだ。《 現代レンマ学の骨格をつくりあげるための有力なモデルが、華厳学の体系である。 》 102頁《 レンマ的知性は縁起論的、無分別的、非時間的、非線形的、…

『レンマ学』四(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「第四章 脳によらない知性」を読んだ。じつに内容豊富。メモ。《 レンマ的知性はなにかの空間性を備えている。それはなにかを容れる器としての実体的空間ではないが、空間性の原基のような「広が…

『レンマ学』三(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「第三章 レンマ学としての『華厳経』」を読んだ。《 これから『華厳経』の世界に分け入っていこう。(引用者・略)この法界はその全域が、極微から大域にわたるまでことごとく、縁起の理法に貫か…

『レンマ学』二(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行、「第一章 レンマ学の礎石を置く」を読んだ。《 レンマはロゴスと対比される。 》 14頁《 これにたいしてレンマは非線形性や非因果律性を特徴としている。語源的には「事物をまるごと把握する」であ…

『レンマ学』(閑人亭日録)

中沢新一『レンマ学』講談社二○一九年八月六日 第一刷発行を少し読んだ。「序」冒頭。《 これは鉱脈から取り出されたばかりの「レンマ学」の原石である。研磨も整形もほとんどされていない、ほぼ原石のままの「レンマ学」である。 》 3頁《 「レンマ学」の鉱…

辺境へ・辺境から(閑人亭日録)

近代・現代美術は、表現の辺境の開拓へ乗り出し、辺境を豊かな表現の地へと深耕してきた。府中市美術館で開催中の諏訪敦「眼窩裏の火事」展。諏訪敦は、写実表現を深耕、深化させてきた。 http://bluediary2.jugem.jp/?eid=6821 K美術館に来館したらしい。…

『楽しいチンドン・むかしのうた』(閑人亭日録)

雨の降る昏い冬至。アダチ宣伝社『楽しいチンドン・むかしのうた』キング・レコード2005年を聴く。 http://www7b.biglobe.ne.jp/~adasen/ こんな昏い雨の日には楽しい!チンドン。CD、なぎら健壱の解説の結び。《 今これを書きながら、このCDを聴いてい…

篠田昌已のCD(閑人亭日録)

篠田昌已のCDは四枚もっている。 『COMPOSTELA』 https://merurido.jp/item.php?ky=PUFF101 『TOKYO CHIN DON 東京チンドン vol.1』(二枚組) https://merurido.jp/item.php?pdid=PUFF107 『歩く人』 https://meta-company.store/?product=on-0…

『我方他方 サックス吹き 篠田昌已読本』(閑人亭日録)

昨夕、大熊ワタル・編『我方他方 サックス吹き 篠田昌已読本』共和国2022年12月8日初版第1刷発行を、篠田昌已のCD『歩く人』をかけながら何気なく開いた。 https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784907986032 https://www.offnote.org/SHOP/on-4.html 「第5…

『スピノザ』九(閑人亭日録)

國分功一郎『スピノザ──読む人の肖像』岩波新書2022年10月20日第1刷発行、「第7章 遺された課題」を読んだ。これにて読了。面白かった。一部を再読するだろうな。《 スピノザは政治的嗅覚に優れた哲学者であった。彼は当局が「上」から行使する権力にも、民…

『スピノザ』八(閑人亭日録)

國分功一郎『スピノザ──読む人の肖像』岩波新書2022年10月20日第1刷発行、「第6章 意識は何をなしうるか」を読んだ。《 第一種認識としての意識、すなわち初期状態にある意識は身体の変状がもたらす結果を受け取っているだけの状態である。(引用者・略)そ…

『スピノザ』七(閑人亭日録)

昨日17日。ブログを挙げ忘れた。 國分功一郎『スピノザ──読む人の肖像』岩波新書2022年10月20日第1刷発行、「第6章 意識は何をなしうるか」を少し読んだ《 理性的認識の対象は、延長すなわち身体の水準とは全く別の水準に、独立して存在していることを保証…

『スピノザ』六(閑人亭日録)

國分功一郎『スピノザ──読む人の肖像』岩波新書2022年10月20日第1刷発行、「第6章 意識は何をなしうるか」を少し読んだ。ここは難解。途中で力尽きた。《 たとえ古い言葉を使いつづけようとも、その言葉において覆い隠されていた何かを見出すことができれば…

『スピノザ』五(閑人亭日録)

國分功一郎『スピノザ──読む人の肖像』岩波新書2022年10月20日第1刷発行、「第5章 契約の新しい概念」を読んだ。《 一六六五年、スピノザは『エチカ』の執筆を一時中断し、『神学・政治論』の執筆に取り組み始めるのである。 》 224頁《 スピノザにとって迷…

『スピノザ』四(閑人亭日録)

國分功一郎『スピノザ──読む人の肖像』岩波新書2022年10月20日第1刷発行、「第4章 人間の本質としての意識」を読んだ。《 一言で言えば、人間精神とは身体の観念である。この考え方をどう理解すればよいかが、『エチカ』第二部を読む上で最初にして最大の課…

『スピノザ』三(閑人亭日録)

國分功一郎『スピノザ──読む人の肖像』岩波新書2022年10月20日第1刷発行、「第3章 総合的方法の完成」を読んだ。《 以下の八つの定義をもって『エチカ』は開始される。 》 128頁《 定義四 属性とは、知性が実体についてその本質を構成していると知覚するも…

『スピノザ』二(閑人亭日録)

國分功一郎『スピノザ──読む人の肖像』岩波新書2022年10月20日第1刷発行、「第2章 準備の問題──『知性改善論』『短論文』」を読んだ。《 フェルメールの絵画に一六六八年制作と言われる『天文学』がある。この絵はもともと『哲学者』ろ名づけられていたらし…

『スピノザ』(閑人亭日録)

國分功一郎『スピノザ──読む人の肖像』岩波新書2022年10月20日第1刷発行、「第1章 読む人としての哲学者」を読んだ。新書二冊分の414頁。小さめの活字。読みでがある。《 これらの著作の中で展開されたスピノザの思想はいったい何に由来するのだろか。 》 3…

生き延びるための作品(閑人亭日録)

1985年夏、味戸ケイコさんの初個展で二点、惹かれた絵を買った。持参した現金でちょうど足りた。味戸さんとは初対面。何を語らったか全く覚えていない。 その頃、二十代から三十代、味戸さんの絵によって生き延びてきた。そんな昔のことが、山梨県立美術館で…

『言葉からの触手』三(閑人亭日録)

吉本隆明『言葉からの触手』河出書房1989年6月10日初版発行を読み進めた。《 知的な資料をとりあつめ、傍におき、読みに読みこむ作業は〈考えること〉をたすけるだろうか。 》 「(11 考える 読む 現在する」 60頁《 すでに知的な資料や先だつ思考の成果を〈…

『言葉からの触手』二(閑人亭日録)

吉本隆明『言葉からの触手』河出書房1989年6月10日初版発行を少し読んだ。 「(7 超概念 視線 像」を読んだ。 「(8 思考 身体 死」を読んだ。《 ひとつの形と他のひとつの形との差異は固有性と呼ばれていい。それは固有の質のあらわれとみなされるからだ…

『言葉からの触手』(閑人亭日録)

吉本隆明『言葉からの触手』河出書房1989年6月10日初版発行を少し読んだ。《 もちろん、そんなこと記述してどんな意味があるんだとあなたが問うところでは、わたしもおんなじことをじぶんに問うている。なにかどうでもいいつまらないことを書きとめているの…

源視力 感応力(閑人亭日録)

源視力 感応力=私的造語。源視力は源まで視る能動的な力。感応力は感応する受動的な力。山梨県立美術館の縄文展で間近に視た深鉢土器の印象から今朝浮かんだ。 https://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/exhibition/2022/650.html 高さ一メートルはあろう…

縄文への谺(閑人亭日録)

山梨県立美術館で間近に見た縄文土器、特に深鉢。二十世紀~今世紀の世評高い美術作品の多くになぜ?と、もどかしさと疑問を感じている私は、縄文の深鉢に、これぞ私が探し求めていた作品!と衝撃を受けた。存分に躍動している生命力。そして、そうせざるを…

きょうは休養日(閑人亭日録)

本は机上にあるが、活字を追いたくない。二階のベランダにはスズメが十羽あまりが来て賑やかに餌をついばむ。一日が過ぎてゆく。 ネット、うろうろ。《 秩父夜祭 架線が切り離された踏切を屋台が通って行きます! 》 秩父鉄道【公式】@パレオくん&パレナちゃ…

『賽の一振り』再読(閑人亭日録)

ステファヌ・マラルメ『賽の一振り』柏倉康夫・訳 月曜社2022年3月18日第1刷発行を再読。先月27日ブログで書いたことを試す。 https://k-bijutukan.hatenablog.com/entry/2022/11/27/220836《 白地の上に黒で書かれた文字により、作品に可視的な律動をあたえ…

『縄文論』十(閑人亭日録)

安藤礼二『縄文論』作品社二○二二年一一月一○日第一刷発行、「まれびと論」、「岡本太郎の「太陽の塔」」を読んだ。《 パリ時代に書かれた貴重な記録、「パリ回想」のなかで、太郎は、いち早く既成画壇に対する反抗のダイナミズム、「対極」のエネルギーを失…