『なぜ世界は存在しないのか』三

 マルクス・ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』講談社メチエ2018年初版、「 II 存在するとはどのようなことか」を読んだ。

《 対象とは、真偽に関わりうる思考によって考えることのできるもののことです。ここで言う真偽に関わりうる思考とは、真であったり偽であったりすることの できる思考のことです。 》 80頁

《 哲学では、性質の担い手は実体と呼ばれます。そのさい「素材」という日常的な意味での具体的・物質的な実体をイメージしてはいけません。 》 84頁

《 現象とは、「現われ」、「出来事」、「存在」を表わす一般的な名称です。 》 98頁

《 意味の場とは、何らかのもの、つまりもろもろの特定の対象が、何らかの特定の仕方で現象してくる領域です。 》 102頁

《 意味の場の外部には、対象も事実も存在しません。 》 103頁

《 存在するものは、すべて意味の場に現象します。存在とは、意味の場の性質にほかなりません。 》 105頁

 そうだなあ、とわかったようで、いや、待てよ、と考え込んでしまう。平易な文章であるが、深い。じつに深い。

 朝、知人夫妻の車に友だちと同乗、富士山の富士宮側にある、拙ブログと似た名前の蕎麦屋へ。日陰には雪。風が寒い。力のある蕎麦を賞味。その後、 富士山環境交流プラザへ「富士山環境展5」を見に行く。18日のブログに感想を記した白砂勝敏さんの作品が、やはり目を惹いた。日が傾いて帰宅。
 http://www.city.fujinomiya.lg.jp/citizen/visuf800000068l6.html

 本屋で小泉喜美子『月花の蘭/殺人はちょっと面倒』創元推理文庫2018年初版帯付を受け取る。編者の日下三蔵の解説結び。

《 小泉さんが亡くなって三十三年が過ぎたが、こうして作品は残る。優れたミステリや歌舞伎の演目が読み継がれ、受け継がれていくように。 》

 ネット、いろいろ。

《 マルクス・ガブリエルが『なぜ世界は存在しないのか』で、マレーヴィチの「四角い正方形」について論じたり、ポロックのアクションペインティングが 切り開く意味の場について語っているようなことを、たとえば禅の円相を眺めながら思索する。。 》 清水高志
 https://twitter.com/omnivalence/status/966572491014520832

《 「居るだけでいい」という絶対的価値とは、相手が〈なにを話したか〉が最重要なのではなく、相手の〈声が聴こえた〉ことが最重要となることなのである。 それは歌を聴くことと似ている。 》 中島 智
 https://twitter.com/nakashima001/status/966012688093478912

《 裁量労働制に関する調査データで新たに117件もの異常な数値が見つかったほか、厚労省が「ない」としていた調査票が厚労省地下倉庫から見つかったことも判明。 安倍政権は日々行政を腐らせている。そして、それはそのまま税金の無駄遣いや悪政となって国民に跳ね返ってくることを理解しないといけない。 》  小沢一郎(事務所)
 https://twitter.com/ozawa_jimusho/status/966476622403534850

《 「特定の新聞社を批判し続けた首相はいなかった。田中角栄首相(故人)らは「報道で批判されるのは当たり前だ」と言っていた。 当時、特定の報道機関を批判すれば幼稚な行為とみなされ、党内からも批判が出ただろう」←ちっちぇ男なんですよ、みっともない。自民党も同様。 》 大下賢一郎
 https://twitter.com/kemuchiman/status/966044305826619392

《  国民の働き方より先に総理大臣の働き方を改革しろよ。
  とりあえず
  「虚偽答弁の禁止」と「捏造データの使用禁止」と「政治の私物化の禁止」だけでも導入してくれ。まずはそれからだ。 》