12月11日(月)奥さんと女房

 休館日。お昼前にブックオフ三島徳倉店へ自転車で行く。文庫初版四冊。我孫子武丸「たけまる文庫 謎の巻」集英社文庫2000年、江戸川乱歩「黒蜥蜴」講談社文庫1987年、「北村薫のミステリー館」新潮文庫2005年、芦がケ原伸之「一生遊べる奇想天外パズル」光文社文庫1984年、計420円。
 夕方近所の古本屋で二冊。「滝田ゆう名作劇場」文春文庫1983年初版150円、脇村義太郎「東西書肆街考」岩波新書1979年初版150円、計300円。曇天の下、西の端の赤い空を眺めてぷらぷら歩いていたら後ろ姿が素敵な女性。そのまま過ぎようとしたお声がかかった。昨日のホテルで隣席になった奥さんだった。しばらく並んであるきながら四方山話。犬も歩けば某に当たる・・・・違うか。

 「滝田ゆう名作劇場」は二十二編の短編小説が映像化(漫画化)されている。最初は安岡章太郎「質屋の女房」。映像化の難しさを実感。匂い立つ女の色気や結末の鮮やかな暗転とざらざらとした手触りの印象が、映像(漫画)では全く抜け落ちてしまっている。この漫画で小説を読んだ気になられたら困る。