富士に蓮華

 蓮華が咲き出した。これは雪の富士山に似合うわ。
 ブックオフ長泉店で三冊。埴谷雄高「死霊 I」講談社文芸文庫2003年2刷、山田風太郎「風々院風々風々居士」ちくま文庫2005年初版、エドワード・D・ホック「サム・ホーソーンの事件簿 IV 」創元推理文庫2006年初版、計325円。

  坪内祐三「一九七ニ」文春文庫読了。「第十九回」の章から。

  一九六七年から七二年までの六年間は特別な六年間である。
  一九六七、八、九年を60年代とくくることが出来ないように、一九七○、一、二年を70年代として
  くくることは出来ない。

 一九六七年は高校二年、六八年は高校三年。六九年に東京の私立大学に現役で入り一九七三年に卒業した。月刊誌「ガロ」の購読時に重なり、この本で書かれていることは一つ一つが胸にぐさっと突き刺さる。「箱根アフロディーテ」「幻のローリング・ストーンズ公演」等々記憶は詰まっているけど省く。
 その当時挫折した夢に今、再度挑戦している。あれは激動の時代だったが、それは懐かしい思い出ではない。この肉体に今も生々しく直結している。