浜の真砂は尽きるとも

 知人のサイトで彼が奥さんについて書いている。
「あんな口の悪いオンナはウチの奥さん以外に見たことがない。ウチの奥さんも凄いよ。TVでシンクロナイズド・スイミングのソロを見てポツリとひと言『鮫に食われてる人みたい』と。」
 思わず笑ってしまった。彼女の表現はいつも的確にしてスッ飛んでいる。
 その彼のサイト、ネットゲリラでタイの売春について書いているけど、手元には日本大学大学院国際関係研究科「大学院論集」第15号平成17年11月10日発行がある。収録論文、安部雄太「タイにおけるセックス産業」から結びの部分を引用。
「タイにおいては、近年も高成長が続いているにもかかわらず、成人及び児童の売買春は、需要、供給ともに伸び続けている。今後、さらなる経済発展や所得の増大によって、売買春が実質的に増加することはあっても減少はありえない。それどころか、上記のようにセックス産業の拡大は経済発展のプロセスと密接に関わっている。」
 浜の真砂は尽きるとも、だ。

 ブックオフ長泉店で二冊。「SFスナイパー」ミリオン出版1998年初版、クレイグ・ライス「死体は散歩する」創元推理文庫1993年5刷、計210円。前者は、解説にもあるように、「SMスナイパー」と読み違えそうになった。これは副題が「『パラドックス』SF傑作選」で、「パラドックス」はSFファンの雑誌。年譜に
「一九九ニ年、『変格探偵小説特集』が故中井英夫氏から高い評価を受ける。」
 とあり、ああ、あの本かと記憶が引き出された。この号は持っている。後者は設定が「三○年代末のラジオ界に設定されている」。ということは、いとうせいこう監訳「マルクス・ラジオ」角川書店と同時代だ。