4月14日(土) 春の強風、雨が降らないからまし

 きょうは強風。晴天だから、ま、いいか。これで雨だったらお手上げだ。

 カート・ヴォネガットJr.「スローターハウス5」ハヤカワ文庫読了。「お手上げ」小説だ。考え抜かれた設定と構成だ。
「いずれにせよ戦争とは、人びとから人間としての性格を奪うことなのだ。」194頁。
「そういうものだ」(So it goes)
 しばしば出るこの言葉、ずっしりと響く。
「実際に動くミニチュアのルーレット台を組み込んだカフスボタン」「一方が本物の温度計、他方が本物のコンパスになっているカフスボタン」207頁
 実物があるなら見たい。分からない訳語が多い。
エドワード王朝のグランドピアノを思わせる脚」42頁、「フェリス観覧車」93頁、「ジャクリーン・スザンの『人形の谷間』」106頁、「アイルランド・シチュー」122頁、「アメリカのユーモア作家キン・ハバード」155頁などなど。
 実在なのか虚構なのか。フムフムと理解できるほど知識が豊かではない私には不親切。
 題は旧訳の「屠殺場5号」のほうが解りやすいと思うが。「屠殺場」で変換できないのは、差別語と見なされているのか、違う理由なのか。

 晩は中国北京の中央美術学院教授ら十数人と沼津市で会食。