清水町もうるさい

 三島市に続いて清水町もきょうから町議会議員選挙。賑やかなことで。

 谷沢永一「百言百語 明日への知恵」中公文庫1985年初刊を読んでいる。副題どおり今とこれからを生きる日常の知恵が詰まっている。人間心理への深い洞察に、もやもやしていた日常の靄がふっとかき消えてゆく。そこに現れる世間の過酷な真実。座右の書になりそう。
「人が真先に衰弱し始めるのは、専門以外に対する好奇心であるようだ。万事に敏感で多角的な触覚も、また必要不可欠の『土台』であるのではなかろうか。」49頁
 安心。
「情報の多くは断片であるから、もし全体の見通しを欠いておれば、情報の有用無用を悟り得ないのである。」 35頁
 毎日新聞昨夕刊、渡辺裕「考える耳」。題目は「奇妙なバッハ『曲弓』の復元」。
「追求している内容自体がいくら正しくても、そのことは決して公正さを保証するものではない。むしろ、全体を見据える視野を欠いたまま部分的な追求を精緻にすればするほど、状況がますますアンバランスになってゆくこともあろう。」
 木を見て森を見ない。

 ブックオフ長泉店で三冊。大沢在昌「Kの日々」双葉社2006年初版帯付、原田康子「蝋涙」講談社1999年初版帯付、ジム・トンプスン「サヴェッジ・ナイト」翔泳社1999年初版帯付、計315円。 「蝋涙」は表紙が清宮質文(なおぶみ)の木版画なので購入。まず読まないな。読む力が低下している。