昨夜は録音済みのカセットテープから「サマータイム」「セントルイス・ブルース」「セント・ジェームズ病院」などの名唱名演を自分で編集したものを聴きながら岩田眞光歌集「百合懐胎」書肆季節社1991年を読んだ。「セントルイス・ブルース」はベシー・シミス、ビリー・ホリディ、スリム・ゲイラードの歌が好き。「サマータイム」には森進一の歌が入っているけど、ここは青江三奈に替えたい。
「百合懐胎」から好きな歌。
西行の骨はいづこに埋もれしや瓦礫を踏まば樂鳴り出でよ
だれもゐぬ石切場にていつよりか住める少女の鉄のむらぎも
胎内に風あるごとし巨大なる校舎のかげをわれは歩めり
乳頭をふふめるごとき色合に春立つ山のいよいよ淡し
おのが身をさしつらぬきし朝光(あさかげ)の記憶のごとき紫式部
この歌に驚いた。
暮れのこる夢前川の岸辺には何の思ひか草の香ぞする
照屋眞理子歌集「夢の岸」書肆季節社1991年から。
夢前川知らずもとほる夢の岸うつつにつかぬ音聴けとこそ
「夢の岸」は玲瓏叢書9、「百合懐胎」は玲瓏叢書10。兄弟姉妹?歌集のようだ。
午前十時開店に合わせてブックオフ長泉店へ。笠井潔「オイディプス症候群」光文社2002年初版帯付、狐「野蛮な図書目録」洋泉社1996年初版帯付、計1000円。きょうは一冊500円バーゲンなので欲しかった一冊(前者)とオマケの一冊(後者)を購入。