古本をカバンに詰めて

 威勢良く降った雨が止んだので自転車で来る。カバンには古本三冊を詰めて。小栗虫太郎黒死館殺人事件桃源社1969年、「中井英夫作品集」三一書房1969年、山上るい「布花もよふ」毎日新聞社1983年の三冊。来月の展覧会で、越沼正のベスト100本を展示してくれと、企画担当の市川直二郎氏から提案されたので。まずは目についた本から。順位をつけてくれとも言われている。私のベスト1は決まっている。味戸ケイコ画集「かなしいひかり」講談社1975年だ。池袋の今は無きパルコ・パロールで出合い「これぞ私の求めている本だ」とその場で購入した。
 数日前に寮美千子さんから届いたメールには某雑誌に

  長編を書いています。
  こんどはファンタジーです。やはり1200枚。

  どこか味戸ケイコさんの作品とテイストが似ている部分もあるかと
  自分では思っていますが、さあ、越沼さんがお読みになられたら、
  どうでしょうか。完結は来年秋の予定です。

 気になるわ。死ねないわ。まだ死にたくない男はブックオフ長泉店で二冊買う。平山夢明「独白するユニバーサル横メルカトル」光文社2006年4刷帯付、古川日出男「ベルカ、吠えないのか?」文藝春秋2006年7刷、計210円。

 夕方から作品の撤収作業。他の画家たちは作品の設置作業。晴れて暑いので休み休み。画家たちはタバコぷかぷか。