昨夜は木山捷平「角帯兵児帯」講談社文芸文庫をぱらぱらと読んだ。「実感的スポーツ人生」から。
「スポーツの語源はたしか気晴らしという意味から来たのだと、私は何かで読んだことがある。言われてみるともっとも至極なことであるが、われわれの育った明治、大正時代には、気晴らしという語を忌みきらう風潮が世間にあった。何でもかんでも小さくちぢこまっていることを美風としておしつけられたものである。むかしのよき時代というひともあるが、私など思い出してみて何処(どこ)らへんがよかったのか見当さえつかない。」
雨脚が激しいのでバスで来る。