朝、霧雨なので濡れていくのも一興と支度しているうちに止んでしまった。
昨日自宅に青梅市立美術館に勤務していた知人、松平修文氏から第四歌集「蓬(ノヤ)」砂子屋書房が届いていた。「謹呈」という文字が眩しい。十二年ぶりの歌集。感慨深い。K美術館の開館祝いに深沢幸雄氏の銅版画をご夫婦から恵まれた。何よりの贈り物だった。今度の歌集にはこんな歌がある。
きみとふたり流れに入りて梅花藻を採りをれば星がきらめきはじむ
伏流水が湧く野の地に梅花藻が泳ぎをり 止水魚(とみよ)をとりに子らが来る
止水魚は三島市には生息していないので、三島梅花藻を歌ったのでないけど、親近感を覚える。
塵屋敷のマダムと呼ばれ廃品を積みて要塞(とりで)とす 孤立無援の老女