夜はわが友

 昨晩ブックオフ三島徳倉店へ自転車を走らせる。栗田勇「古寺巡礼」春秋社1990年初版帯付、江戸川乱歩幻影城双葉文庫1995年初版、クレイグ・ライス「セントラル・パーク事件」ハヤカワ文庫2006年初版、ゲーテファウスト 第二部」集英社文庫2004年初版、計420円。「ファウスト 第二部」はよくわからなかったので、この池内紀訳で再読しようと思う。しかし、いつ?

 毎日新聞昨夕刊、サントリーの広告は作家の荻野アンナが書いている。
「孤独と私と山崎と、三人連れの夜が来る。」
 山崎か。山崎には会ったことがない。こちらは富士山の麓に住んでいるからキリンの「富士山麓」だ。呑む前に風呂上りの身体を冷やそうと本棚を眺めていて、池戸愛子歌集「未知」1974年刊行に手が伸びた。開いたページから。
  つくづくとこの夜にみればわが椅子の木目古りつつ孤独に光る

 自分の座る木の椅子をつくづく眺めてしまった。LPレコードでジャズ・ヴォーカルをを聴こうぜ。ミス・ナントカになりそうなアイリーン・ロミー Eileen Romey のジャケットを眺めながら聴く。CDでは彼女の美貌を鑑賞できないわな。次にメグ・マイルス Meg Myles の「just Meg and me 」を取り出す。こちらはお姉さま系。寺島靖国の解説。
「このレコードを買われたあなたは多分『さびしがり屋』であろう。そして店頭でこれを見つけ、手にするやいなやすぐさま『買おう!』と決心したのではないか。」
 当たり〜。眺めているだけで心安らぐジャケット。歌が流れているようだけど、彼女を見つめ彼女から見つめかえされてもうデレデレ(アホかあ!)。ジャケット買いとはよく言ったものだ。いやあ、酒に酔っただけ。でもなあ「 You Made Me Love You 」に始まって「 Good Night Sweetheart 」で終わるんだから心憎い。

 きょう拾った言葉。「ちい散歩」。どっかで使いたくなるな。