シャットダウン

 立冬。一昨日の日録の最後、ビョーキの打ち間違いを知人から指摘され、今朝イチで訂正。その知人はパソコン仕事なので身体に支障が出ている。休憩時間をきちんと設定し、パソコンを一旦シャットダウン=強制終了して離れななければ、回復は難しい。
 生きていくうえで決断・実行=強制終了しなければならない深刻な局面は何度かある。人生そのものを終わらせる自殺から離婚・離職などなど。決断までの逡巡の径庭を思うと、今朝の曇り空のように暗い気分になるなあ、と沈んでいたら開館時には青空が広がった。生きていればなにか道が開けるかも。果報は寝て待て、待てば海路の日和あり、三年寝太郎、が最近の座右の言葉。三年か。十年美術館をしているけど、まだ風は吹かない。K美術館は逆風のなかの船出だったけど、逆風のままだなあ。いや、少しは風向きが変わったかな。そういえば昨日、某美術館の内輪の話を聞いた。そこは順風満帆満艦飾の船出だったけど……。

 ブックオフ長泉店で三冊。鶴見良行ココス島奇譚」みすず書房1995年初版、中村文則「土の中の子供」新潮社2005年初版帯付、森山大道「犬の記憶 終章」河出文庫2001年初版、計315円。「犬の記憶 終章」は知人に贈呈したので買い直し。その文庫版あとがきに「道草写真家」と自己形容。なんか愉快な言葉だ。