この小さな美術館の作品が最高だ

 昨日、沼津市書道家松本竹志氏が、中国の美術雑誌「読者 欣賞」10月号に掲載された張得蒂女史の記事「尊敬すべき人生追及──日本三島市K美術館及び館長越沼正先生について」の翻訳を持ってきてくださった。氏の知人の京都にいる中国人研究者が翻訳されたそうで、流暢な日本語に訳されている。一文紹介。

「私のツアーの美術家たちはここに入ると、みんなこれらの作品の素晴らしさに感動させられた。『今まで、たくさんの美術館や博物館を見学したが、この小さな美術館の作品が最高だ。』と一行の一人が喜んで言った。」

「国内の方々にK美術館と館長越沼正先生の立派な精神を紹介しようと思う。」
 で文は結ばれている。近々上段の「雑記」の項に転載するつもり。松本竹志氏に深謝。

 昨夜はそんなルンルン気分でブックオフ三島徳倉店へ自転車で行く。四谷シモン・編「日本の名随筆82 人形」作品社1997年初版、ドン・ウィンズロウ「砂漠で溺れるわけにはいかない」創元推理文庫2006年初版、計 210円。

 きょうは係員がお休みなので出ることかなわず引きこもり中。初来館の方が「床がきれいですね」とまず感想を述べられた。
「『床がきれいですね』は美術館の空気、雰囲気が凛としているから。無駄な物がなく正々堂々しているから目がいくのよ。」
 と知人女性が指摘する。そういうことか。

 きょうは閉館後床屋へ。「ザンギリ頭を叩いてみれば、文明開化の音がする」に前の文句があるのを半藤一利「この国のことば」で知る。

「半髪(はんぱつ)頭を叩いてみれば、因循姑息(いんじゅんこそく)の音がする。総髪(そうはつ)頭を叩いてみれば、王政復古の音がする。ザンギリ頭を叩いてみれば、文明開化の音がする」
 散髪頭を叩いてみれば、ただたんこぶができるのみ。