人生闘争

 昨夜知人に誘われて車に同乗、国道を南下してブックオフ大仁店へ行く。大竹伸朗「カスバの男」求龍堂1994年初版、菅浩江「五人姉妹」早川書房2002年初版帯付、鯨統一郎「新・世界の七不思議創元推理文庫2005年3刷、久保田二郎「手のうちはいつもフルハウス」角川文庫1985年初版、スティーヴンソン「自殺クラブ」福武文庫1990年2刷、マキアベリ君主論」中公文庫1995年初版、計630円。

 さっそく大竹伸朗「カスバの男」を読む。モロッコの旅の絵日記。素敵な水彩画だ。それだけで十分。彼もまた街中のヘンなものを写真に収めている。スペインの「マラガ路上不要物配置」。
「上部のサビかたといい、貼られたポスターの厚みといい、ボードのデザインといい、まさに横綱級の代物がこうしてポンッとあると、その影までがいとおしい。」
 モロッコのアシラでの物件。
「こういう色と形があたりまえの日常にあるのはすごい贅沢だと思うのだが。」
 写真は白黒。色がワカランぞ。
「あっけらかんと強い太陽光線のもとに芸術的要素がはねかえされているところが、より神秘的な色合いを加える。」
「いま、絵にするべきだという思いが湧いてくる。『場』というものがこれほど『衝動』と深く結びついていることを初めて実感した。」
 じつに刺激的な国のようだ、モロッコは。ちょっと行きたくなるが。
「しかしモロッコでは、金に関係するすべての事柄に強い闘争本能で立ち向かわねば生きていけない。」
 行かないな。ブックオフ長泉店へは行く。エレイン・ヴィエッツ「死ぬまでお買物」創元推理文庫 2006年初版、ローラ・リップマン「あの日、少女たちは赤ん坊を殺した」ハヤカワ文庫2005年初版、計 210円。