俳句・西洋の美術家たち

 なんか日差しが明るい。西洋美術家たちをあつかった俳句を少し。

  虹りゆく朝半宵丁にセザンヌるかな  加藤郁乎

  燗熱しゴツホ展よりゴツホを連れ  平畑静塔

  ゴオホの線蜜柑の皮の感触あり  渡辺白泉

  ゴッホの糸杉 東風に逆立つ我が蓬髪  高柳重信

  黒き蝶ゴッホの耳を殺ぎに来る  角川春樹

  口笛ひゆうとゴッホ死にたるは夏か  藤田湘子

  長考をロダンは彫りぬ秋の風  秋元不死男

  峯雲の贅肉ロダンなら削る  山口誓子

  ロダンの首泰山木は花得たり  角川源義

  花こぶし汽笛はムンクの叫びかな  大木あまり

  ルノアルの女に毛糸編ませたし  阿波野青畝

  夜の書庫にユトリロ返す雪明り  安住敦

  烏瓜もてばモジリアニイの女  有馬朗人

  水の秋ローランサンの壁なる絵  高篤三

  少年ありピカソの青のなかに病む  三橋敏雄

  肛門の毛まで描く老ピカソ東に月  金子兜太

 午後は源兵衛川の月例清掃へ。三島梅花藻がヌクで汚くなっているので手でヌクを除去。たちまち青々とした藻が現れる。午後三時前美術館へ戻る。