翡翠、ハヤ、ですぺら

 昨晩は三島プラザホテルで、グラウンドワーク三島主催の源兵衛川チャリティコンサート。華やかな衣装の観客を前に、源兵衛川を愛する会会長ともども多額の寄付金をありがたく頂戴する。一時はデスペラ(絶望的)な気分だったけど、少し持ち直した。
 朝、源兵衛川を歩く。中流の水の苑緑地では梢に翡翠カワセミ)がちょこんと留まっている。しばらくして飛んでいった。その下流の桜は満開。青空に映えてじつに美しい。近くの 三島梅花藻の里へ廻る。魚のハヤが集まってくる。ごめん、ごめん、パンを忘れてた。

 ブックオフ長泉店で三冊。横山秀夫「深追い」実業之日本社2002年初版帯付、芦辺拓「真説ルパン対ホームズ」創元推理文庫2005年初版、辻潤「絶望の書|ですぺら講談社文芸文庫1999年初版、計315円。
 「絶望の書|ですぺら」、「ですぺら」から。
「だが、意味があるということは必ずしも価値のあるということにはならない。」
 年譜によると、一九四一年辻潤五七歳の時、十二月「八日の『真珠湾奇襲』を聞き、『日本必敗』を予言して『降参党バンザイ!』と叫んだ。」
 一九四四年(昭和十九年)十一月、餓死。享年六十。敗戦を見ずに亡くなった。
 東京赤坂にあるバーですぺら掲示板の店主の言葉。
「『いまここにいる手触りだけが確かなとき』いい言葉である。」
 同感。