TOKYO×TOKYO

 都築響一「TOKYO STYLE」京都書院1993年刊から篠山紀信「TOKYO未来世紀」小学館1992 年刊へと必然的に眼が向く。発売には一年の差があるけれど、切り取った東京はどちらもじつに興味深い。片や安アパート写真、片や未来を予見させる(けれども、「今の東京」そのまま)光景。じつに対照的な写真集だ。この二冊をもってこそ、東京の天地人を語れる、そんな気がする。どちらも観れば観るほど面白い発見がある。新宿?の超高層ビルの真下の路地を、どちらも同じ構図で写している。違いは都築の昼と篠山の夜。昼下がりの日常風景=都築と深夜のいわくありげな男女=篠山。二枚並べて観賞したい。

 昨夜は風呂上りに缶ビールを飲んだ。来客用にサントリー・プレミアム・モルツ500c.c.缶を用意してあったのだけれど、誰も飲まない。賞味期限が過ぎてしまった。一人で飲む。うまく感じないビールを飲むなんて……これも修行だ。トホホ。

 新刊書店でNHK「きょうの料理」4月号を買うついでに本棚を流す。欲しい本がいっぱい。待て待て、待てば海路の日和あり、だ。