4月14日(月) 休館日

 昼食前に四の宮川へ行き、カワニナを採取。三島ゆうすい会会長宅へ届ける。塚田会長から喜ばれる。
 午後、知人を連れて銅版画家林由紀子さんのアトリエを訪問。函入りの新作書票は素晴らしい出来。林さん、プルースト失われた時を求めて」を読んでいる途中。面白いと。へえ〜、尊敬。

 昨日の毎日新聞書評欄、水野直樹「創氏改名─日本の朝鮮支配の中で」岩波新書田中優子評から。
「もうひとつ本書には重要なプロセスが書かれている。著者が『自発性の強要』と呼ぶ過程だ。創氏改名は法律ではなく強要もされていなかった。自発性にまかされていたのだ。これは昨今の『軍の強制』などという言葉と同じで、強制ではなかった、という言い訳に使われそうな事実である。当事者でもない人々が懸命に言い訳する姿が私にはいつもおかしくてしようがないのだが、それはともかく、ここでは自発性がいかに自発的でないか、如実に見ることになる。『強制ではありません』と言いながら、創氏しなければ子供たちが学校で不利益を被り、法を犯していないのに地域で危険視され、仕事に支障が出る。このようにして、人は強制ではなく脅迫によって追い込まれてゆく。今の世界でいつ起こってもおかしくないことばかりが、本書には書かれている。」