朝、郵便局に寄り、今日発売の切手趣味週間切手10枚1シートを購入。800円。渡辺省亭(せいてい)の日本画。高橋克彦「浮世絵博覧会」角川文庫2001年より。
「『美術世界』は、明治二二年刊の『国華』と並び、当時一流の超豪華版美術雑誌として、その名が遺されている。」「編集は渡辺省亭であった。」263頁
昼前に来館した知人女性に所蔵の「美術世界」から一冊を見せると、渡辺省亭描く花菖蒲の構図にいたく感心した。たしかに。
昨日話題のオーケストラ・バオバブの別の 演奏を視聴し、13日の毎日新聞、谷村志穂「みにくいあひる」文藝春秋への張競の書評を思った。
「言語実験の小説に夢中になった時期もあったが、最近は形式の冒険に心を動かされることが少なくなった。衝撃を受けるような記号の経験がむろん嫌になったわけではない。しかしぎこちないオリジナリティの顕示よりも、すうっと心に入ってくるような作品のほうに惹かれるようになった。」
オーケストラ・バオバブの演奏を耳にして、自分も歳をとったか、と歎くのではなく、こういう味わい深い演奏こそ年季が入らぬと出来ないものだと思う。バオバブ自身、1980年頃の演奏ではガンガン突っ走っている。この余裕は、そんな疾風怒濤紆余曲折を経て生まれたものだ。
昨日話題の深沢幸雄氏のガラス絵にも同じことが言える。登山でいえば、頂上を目指して深い雲海の中を手探りで悪戦苦闘の果てに天上の花園に出合ったような印象を受ける。長い探求の果てに見出した天涯の華だ。その径庭を知ればこそ、氏のガラス絵の魅力を深々と味わえる。
いつの時代も若い人たちは悪戦苦闘の中にいる。毎日新聞昨夕刊の記事「フリーター、派遣もメーデー」。
開催タイトルがいい。
名古屋 LOVE & ビンボー春祭り
熊本 KY(くまもと よわいもの)メーデー
福岡 フリーター/貧民デー
京都 恩恵としての祝日よりも、権利としての有休を!
東京 自由と存在のメーデー
血が騒ぐ。