2008-05-08 翳り きょうも良い天気。上天気すぎて心が翳る。 翳りゆく山に向かひ山立てリたとへば男二人の別れ 太田二郎 昨日、若き日の旅で知り合った知人から、その旅の知人女性の訃報。しばし追憶に耽った。五十歳を越えれば毎年誰かが鬼籍に入る。 朝、知人女性が、源兵衛川で採ったカラー数株を見せに来る。この白い花をキャンバスに描きたいという。花は空に向かって開いている。輝く眼の彼女には死の影はみじんもない。 題知らず読人知らずと古書はいふ白き辛夷(こぶし)のみな天を指す 鈴木妙子 こんなことでお茶を濁してしまった。