遊歩者

 昨日の毎日新聞朝刊、鹿島茂「引用句辞典 不朽版」のお題は「遊歩者」。見出しは「21世紀の盛り場は年金生活者の目でつくれ」。その結び。
「現にパサージュ的に盛り場としてにぎわっている神楽坂や神田神保町をイメージの核に取り込まなければならないのである。」
 トマソン=無用物物件、昭和世間遺産、踏切表示、コンクリゴミ箱などに眼が行き、ブックオフで105円本しか手にしない私も閑人遊歩者のひとりかな。
 とはいっても、今朝は雨なのでバスに乗る。運賃200円。10円足せば本二冊。こんなことばっか考えて、もう。

 ブックオフ長泉店で二冊。山口昌伴「水の道具誌」岩波新書2006年初版、「レイモンド・チャンドラー読本」早川書房1988年初版、計210円。チャンドラーはカッコいい科白を書く。
「僕が結婚したいと思う女は、向うで気に入らないというんだ。そのほかの女なら、結婚する必要はない。ただ、口説けばいいんだ。」
 私が口説いたら、女は蹴っ飛ばすか、ダッシュで逃げる。