昨晩のＮＨＫ静岡「フジヤマＴＶ」は、私もバッチリでていた。なんか恥ずかしいキモチ。商業デザイナー内野まゆみさんの娘さんに仕上げてもらった 絵地図が好評。ダウンロードもできるとは。しかし、ホタルの時期とホタルまつりが間違っている。ホタルは五月中旬から六月半ば、ホタルまつりはきょう。メールを送ったから訂正されるだろう。
昨日触れた吾妻ひでおの続き。夏目房之介「マンガはなぜ面白いか その表現と技法」ＮＨＫライブラリー1997年、「第四章 表現の振幅〜吾妻ひでおと『どらえもん』」から。
「また、吾妻マンガが七○年代から八○年代半ばにかけて独特な表現の解体をしてみせたことは、同じ時期に日本の社会が高度消費社会として成熟していったことと無縁ではないと思われます。大量の商品や情報の中でそれまでの価値観が崩壊し、風景も感情も個性も凹凸のない均質な点のようにしか存在できなくなった時代を象徴しているように思えます。」
「吾妻マンガには前衛ぶったひからびたところはぜんぜんありません。」
「マンガがとても豊かな娯楽性を発揮して、大衆文化として根づいているとすれば、先鋭的な表現と定型的な表現とがお互いに完全に分離しないで、交流しながら発展しているからだろうと考えられます。」
スルドイ指摘だ。翻って現代アートなる世界を俯瞰すると、そのいじましさが痛々しい。フジヤマの大将我一人……しかいない。ま、富士山は単独峰だからな。
