明太子、へちま

 昨晩、グラウンドワーク三島事務局で英語版パンフレットの校正をしていたとき、同席の女性と海外旅行の話になった。カナダで前菜を注文したら量が多くて二人でも食べきれなかったという。すかさず私は、静岡新聞月曜日朝刊の連載、塩野七生「イタリアに住む」の「店への殺し文句」を引用した。
「それは何でもすべて、デザートまで食べるけど、量は半分に留める、なのだ。このやり方をレストラン側も納得させ満足させながら実施するには、次の殺し文句を告げればよい。
『前菜からデザートまで、すべて味わいたいから』」
「もしも二人連れならば、二人で一皿を注文し、それを目の前で分けてもらうほうがよいと思う。」

 明太子なる辛い食物は九州の伝統食と思っていたけど、違うようだ。
「『明太子』の人気が全国に広まったのは、新幹線が博多まで開通した一九七五年以降のことだそうだ。実は『明太子』が博多で生まれたのもそう古い話ではない。昭和になってからで、なかには戦後説もあるほどである。」
 と記す柴田武「教養として知っておきたい日本語」幻冬舎文庫は居間の座右の書。
「『明太子』の『明太』とは、韓国語で『スケトウダラ』のこと。」
 知ってるようでしらないことがあるあると感じるこのごろ。この本からもう一つ。へちま。
「もともとは『絲瓜(いとうり)』といい、(略)やがて『とうり(唐瓜)』といわれるようになり、さらに『へちま』になった。」
「『とうり』の『と』は、い、ろ、は、に、ほ……でいうと、『へ』と『ち』の間にある。つまり、『へちま(間)』」

 以前、源兵衛川・水の苑緑地の木の枝にトックリバチの巣があると書いたけど、それは間違いで、 コガタスズメバチの巣だった。巣は初期状態のままで、蜂の出入りも見られないので、放棄されたものだろう。

 ブックオフ長泉店で三冊。吾妻ひでおやけくそ天使(2、3)」秋田文庫2000年初版、内田樹鈴木晶「大人は愉しい」ちくま文庫2007年初版、計315円。大好きな「やけくそ天使」、これで全三巻揃った。未読の部分を見読。いやあゆかいゆかい。