真夏の青空

 文句なしの夏空。子どもの頃の記憶にある夏空だ。こんな陽気のせいか、メールの返事を違う人に送ってしまったり、なんともアホな一日。

 知人が来館、コロー展を観に行くという。明後日、私は東京へ奥野淑子さんの木口木版画を観に行くけど、コロー、見逃すと後悔しそうな。
 コローの風景画からの連想で、赤瀬川原平「名画読本 日本画編」カッパブックス1993年を本棚から抜く。「はじめに」から。
「そもそもは絵というよりも前に、人々はただ機能だけでは退屈だから、身の回りの物や道具類に色をつけたり、凹凸をつけたり、模様を描いたり、それが絵になったりしていたわけで、むしろそういう雑物とのくっつき合いを楽しんでいたのだ。」
「それが近代では雑物を除去して、末端部を軽蔑して、中心部分だけを洗い出して芸術として棚の上に上げたことは、果たして私たちにしあわせなことであったのだろうか。」