昨日の毎日新聞、楊逸「時が滲む朝」文藝春秋2007年の、張競評から。
「優れた小説であるかどうかは、オリジナリティがあるかどうかにかかわる。読者はつねに魂が揺さぶられるような、斬新な言語体験を求めている。その期待の水平に近いほど、共鳴が得られやすい。」
「作家は生に対する洞察力を持たないと、よい作品を書けない。小説は言葉の芸術であって、思想信仰を表現する道具ではない。書き手の信条や価値観の如何にかかわらず、生を描けたかどうかが作品の善し悪しを判断する唯一の基準である。」
午後、北九州市から「平成の名水百選」の源兵衛川を取材に来た女性二人を案内。静岡県は初めてだという。こちらは九州が未踏の地。三島梅花藻の里、雷井戸、清住緑地も案内。富士山が久々に全容を見せる。こんな富士山は初めてと喜ぶ二人。九州人ならそういうものかも。
近所の古本屋で三冊。塩月弥栄子「続 冠婚葬祭入門」(表紙・宇野亜喜良)カッパブックス1973年257 刷、唐十郎「少女と右翼」角川文庫1975年初版、ジョン・ウィンダム「時間の種」創元推理文庫1967年3刷、計300円。