時の過ゆくままに

 昨夜は日本テレビ「ヒットメーカー!阿久悠物語」を見入ってしまった。ドラマの主な舞台は1970年代。私の二十代と重なる。二十代は挫折の日々、渇望の日々だった。中三トリオ、ピンクレディーらの場面を見ながら当時の心境を回想していた。EPレコードの沢田研二「時の過ぎゆくままに」、ピンクレディー「UFO」は、ずっと愛聴盤だった。今はレコードプレーヤーが壊れているので聴けないけど、今朝YouTubeで「時の過ぎゆくままに」を視聴。

 阿久悠の1983年横溝正史賞作「殺人狂時代ユリエ」角川文庫「あとがき」。
「この小説で書きたかった一つは『現代はすべてが被害者で、意識の被害者と無意識の被害者がいるだけである。そして、無意識の被害者は、時として加害者の形をとる』ということである。」
「『時代に対して直角に何か突き刺す』という姿勢は、詩であろうが、テレビであろうが、舞台であろうが、一貫しているつもりである。」
 秋葉原事件を連想させる。

 ブックオフ長泉店で三冊。澁澤龍彦・編「オブジェを求めて」河出文庫2000年初版、二階堂黎人「聖アウスラ修道院の惨劇」講談社文庫1996年初版、同「吸血の家」講談社文庫1999年初版、計315円。