人の心理

 きょうは人出が遅くて午前十一時頃になって数組が重なって来館。一挙に賑やか。人の行動にはパターン、波がある。来ないときは来なくて、来るときには重なる。これが大規模になるとブーム、流行になる。人間心理の面白さだ。

 哲学者内田樹がブログ「内田樹の研究室」の25日付で村上春樹について書いている。ほんのさわりを紹介。

「もちろんすぐれた作家は誰も程度の差はあれ同じことをしているわけだが、村上春樹ほど『限界の内側で仕事をする』ことの重要性をつよく自覚している人は少ない。」

 私にとって村上春樹の小説は「そこそこ面白い」程度。すっごく面白いとも衝撃的だともいえない。三十年余り前、輸入LPレコードで衝撃的な出会いをしたのがギリシャの歌姫ハリス・アレクシーウだ。 You Tube には多くの画像がある。今日の気分はこれ。

 綾辻行人・編「贈る物語 Mystry 九つの謎宮(めいきゅう)」光文社文庫を読了。選ばれた九編、再読も含め、どれも唸らせられる出来。巻末を飾った鮎川哲也「達也が笑う」の「あとがき」から。

「探偵小説は機智の文学であると同時に稚気の文学でもある。」

 同感。綾辻行人の解題に「ダリアの日に記す」とある。誕生花の本によると九月十五日。花言葉は華麗。華麗なアンソロジーだ。しかし、カレイと打ってまず変換されるのが加齢とは。