有吉佐和子「開幕ベルは華やかに」新潮社1982年を読んだ。帯の「読み出したらやめられない面白さ」は嘘ではなかった。後半をきょう読むつもりだったけど、深夜読み耽ってしまった。ああ面白かった、とぐっすり眠れた。目覚めもスッキリ。
「帝劇の、華やかな舞台の裏に進行する、もう一つの愛と憎しみのドラマ。」
と帯文にあるけど、文字通りの劇場犯罪だ。人物が見事に描き分けられていて、引き込まれっぱなし。面白い。四半世紀もの間本棚に眠っていたけど、発売当時に読んだらこの面白さを堪能できたかどうか。世間の事情やら何やらを知った年配者が読んで面白いと感じるミステリだと思う。
「天才のまわりは災難だな」177頁
笑える科白がさり気なく組み込まれている。脱帽。
開館前にブックオフ長泉店へ。嶽本野ばら「ハピネス」小学館2006年初版帯付、「完訳 千一夜物語 1」岩波書店1984年5刷函帯付、アガサ・クリスティー「ナイルに死す」ハヤカワ・ミステリ文庫1984年初版、計315円。
林由紀子さんから電話。林さんの企画展の初日(12月6日)には蔵書票ファンがツアーを組んで来館するそう。わあ、タイヘン。そうこうするうちに来週展示の水樹ノアさんたち六人が用具を搬入、組み立て。賑やかに。