年始休館

 昼食前に今しか見られない小学校校舎工事現場の写真を撮る。昨日十年ほど使ったアナログカメラが故障。「写ルンです」を購入して撮る。昨日はビデオデッキもオシャカ。時代の移り変わりを感じる。近所の葬祭会館では大晦日にお葬式、昨夕はお通夜。知人女性の従兄弟は元日に元気な子を出産。生き死にに時も場所もない。でも、美術作品は展示場所を選ぶ。「粋な作品展」に出品する作品の展示場所を決めるのに一苦労。昨日は ヒッピースタイルの白砂勝敏氏が作品を搬入。デザイナーの内野まゆみさんと三人であっちこっち動かしてやっと決まった。フォトライフシェルパの勝又偉隆(ひでたか)氏の写真がまだ来ないけれど、展示場所は決まっている。これで一安心。

 校舎を撮ったあと、ブックオフ三島徳倉店へ足をのばす。泡坂妻夫「比翼」光文社2001年初版、寺山修司「花嫁化鳥」中公文庫1990年初版、計210円。

 昼食後、四の宮川でカワニナを採取。三島ゆうすい会会長宅へ届ける。喜ばれる。それから美術館へ。

 黒田杏子「俳句と出会う」小学館ライブラリー1997年を開く。最初に目に入った句。

  理髪師に夜寒の椅子が空いてゐる  石川桂郎

 自宅の筋向いに理髪店がある。年末年始はお休み。それからぱらぱらと開いてゆく。

  手袋をぬぐ手ながむる逢瀬かな  日野草城

  雪はげし抱かれて息のつまりしこと  橋本多佳子

  齢来て娶るや寒き夜の崖  佐藤鬼房(おにふさ)

 身に沁みる句ばかりだ。