ネオン/イルミネーション

 東京日比谷公園年越し派遣村をテレビで観て、NPO法人が行政を引っ張りまわしている図に感心。グラウンドワーク三島を連想。こちらも行政が無視できなくて追認追随している。興味深い変革時代の幕開けがこの年越し派遣村だろう。あの映像を観て以下の俳句を連想。

  美しきネオンの下に失職す  富澤赤黄男(かきお)

 彼にはこんな俳句もある。

  瞳(め)に古典紺々とふる牡丹雪

 「紺々(こんこん)」とは珍しい表現だ。降る雪には「霏々(ひひ)」という表現があるが。ネオンには煌煌という表現が相応しいか。昨日買った「江戸川乱歩と13の宝石」光文社文庫江戸川乱歩は「イルミネーションの郷愁」という題の文を寄せている。「電球を無数に並べた当時のイルミネーション(飾燈)」。「当時のイルミネーション」はどんなあかりだろう。小林清親の版画を思う。目を外に向けると、真っ赤な夕日に電線が赤く輝いている。おお、夕焼けのイルミネーション。これは美しい。