昨夕、帰りがけにブックオフ長泉店で三冊。南伸坊「大人の科学」ちくま文庫1999年初版、チャールズ・ディケンズ「オリバー・ツイスト(上・下)」角川文庫2006年初版、計315円。「大人の科学」の最初の項目は「男と女」。
「女に本格的蒐集家はいない。」「というようなことは科学的に説明のつく事実であって差別ではない。両者の違いは男脳、女能の特性によって生じてくる。」
はあ。だから「オリバー・ツイスト」を購入したのか。「文藝春秋 特別版 一冊の本が人生を変える」2005年の鼎談「決定版・世界文学全集を編集する」で全131巻のうち二巻がディケンズに当てられていたから。複数の巻が割り当てられたのはプルースト「失われた時を求めて」四巻を別格にこんな作家たち。全員二巻。
シェークスピア「ハムレット」ほか
ディケンズ「荒涼館」「大いなる遺産」「オリバー・ツイスト」
ジョイス「ユリシーズ」「若い芸術家の肖像」ほか
バルザック「ゴリオ爺さん」「幻滅」「娼婦の栄光と悲惨」
ユゴー「レ・ミゼラブル」
デュマ「モンテ・クリスト伯」
ドストエフスキー「悪霊」「罪と罰」
ゲーテ「ファウスト」「若きウェルテルの悩み」詩
トーマス・マン「魔の山」「詐欺師フェリクス・クルルの告白」
「紅楼夢」
「金瓶梅」
ディケンズへの高い評価がうかがえる。選者は丸谷才一、三浦雅士、鹿島茂。夢の一つは自分専用の本の部屋を作ること。関心をもった本はとりあえず購入しておきたい。珍しい本を蒐める気は無いので、ブックオフの105円棚で充分愉しめる。本を集めるのが好き、集めた本を並べて眺めるのが好き、手にとって見るのが好き。そして読むのが好き。読むが最後か。
閑話休題。上記の「鼎談」。鼎を眺めていて気づいた。「日」の部分は本来は「目」。森鴎外の「鴎」の「メ」が本来は「品」であることと同じか。違うな。略し過ぎ。
ブックオフ長泉店で二冊。ジェイムズ・クラムリー「正当なる狂気」早川書房2007年初版帯付、ピエール・ジョデルロ・ド・ラクロ「危険な関係」角川文庫2005年2刷、計210円。