4月13日(月) 休館日

 昨夕、帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。天童荒太「悼む人」文藝春秋2008年初版帯付、ジェフリー・ディーヴァー「クリスマス・プレゼント」文春文庫2005年初版、計210円。

 午前十一時半から一時間、自宅そばのお寺で静岡県のお寺の住職のおかみさんたち八十人余を相手に「グラウンドワーク三島 地域再生は人々をつなぐ」という題で講演。無事終了してほっ。

 千住博「美は時を超える」光文社新書を読んだ。以下の文章に同感。

「二〇世紀後半のニューヨークやロンドン、東京を席巻していた現代美術とは『ショック、センセーション』をテーマにした芸術家同士が集まり、(略)これでもか、これでもかというグロテスクな作品にエスカレートしていきました。そして、それがあたかも本当の真実のように、美をあざ笑うかのような不気味なメッセージを発していたのです。」184頁

「そこには『美』もなければ、人に勇気を与えたり希望を与えたり、時には励ましたりという、本能的な機能は全く存在していませんでした。」185頁

「歴史に残る作品とは一体どういうものなのかと考えてみると、それは、明らかに違う考え方の時代が訪れたときにも、引き続き人々に芸術として機能する、そして美として機能する、さまざまな人間の感情に対応できるものだということがわかりました。モダニズムの時代は、芸術は人工的なものだという考え方が支配していましたが、芸術とは本当は人間的なものだったのです。あらゆる人間の感情に対応できるのは、そのためです。」186頁