8月 3日(月) 休館日/梅雨明け

 梅雨明けの朝は涼しい。秋の気配の朝だった。カンカン照りに誘われて、お昼前に近くの四の宮川でカワニナ採取り。湧いたばかりなので水が冷た〜い。三島ゆうすい会会長宅へ届ける。喜ばれる。午後、友だちの車で整体へ行くと、指圧師さんが「腰が凝ってますね」と。腰をかがめてカワニナを一匹一匹手で採ったせいだ。うー、歳のせいかな。

 笹沢左保の1960年に刊行された長編第一作「招かれざる客」光文社文庫1999年初版を読んだ。「乱歩賞次席ながら世に出た、笹沢推理文学の輝ける出発点。」傑作だ。容疑者死亡で一件落着と思われた殺人事件の真相を追い詰めてゆく休職中の刑事。

「誰が何と言おうと、私はアリバイ崩しに遮二無二突進するのである。」

 真犯人の独白。

「魂と魂、男と女、親と子、という触れ合いから、こんな過酷な終着駅へ到着する。」

 深夜、友だちからいただいた山桃のお酒を少し飲む。ちょっと苦味の効いた複雑微妙な味。人生の下り坂を降りる者には深い味わいだ。と、感想を述べたら笑われた。