8月24日(月) 休館日

 昨晩は沼津市千本浜海岸での海上花火大会サンセット・ページェントへ友だちと行く。海上の二台の台船から打ち上げられる花火は、暗い天空に壮麗な華を咲かせる。海岸の堤防をぎっしりと埋める観客からは拍手や喝さいが挙がる。柔らかな海風を受けてじつに気持ちよい。午後八時、打ち上げ終了とともに、文字通り潮が引くようにすーっと観客が去っていく。それもまた面白い。

 昼食後、三島梅花藻の里へ。SBS静岡放送ラジオの生放送取材に立ち会う。無事終了(でなくちゃ困るわ)。近所の古本屋で二冊。三宅周太郎「続 文楽の研究」角川文庫1954 年初版帯付150円、結城昌治「軍旗はためく下に」講談社文庫1975年2刷100円、計250円。前者は「臨時定価 百円」とある。臨時という言葉、いつから無くなったのだろう。巻末の角川文庫目録、当時の出版状況が見えてじつに興味深い。現代日本文学の項には野溝七生子「女獣心理」。彼女のように一時沈んで復活する人は稀で、今では忘却の彼方に沈んでいる小説家がずい分いる。栄枯盛衰、流行の無常を思う。