朝、源兵衛川中流でクレソンを一掴み。石垣りん詩集「表札など」童話屋2000年初版を読んだ。これは1968年に出た詩集の再刊。生活詩という先入観は見事に打ち砕かれた。日常生活の底をぶち抜いたところから日常を生活を冷徹に見据えている視線にドキッ。「くらし」という詩の冒頭から。
食わずには生きてゆけない。
メシを
野菜を
肉を
空気を
苦いユーモアに随所で出合う。「銭湯で」の最終節。
一円玉は
千円札ほど人に苦労もかけず
一万円札ほど罪深くもなく
はだかで健康な女たちと一緒に
お風呂などにはいつている。
ブックオフ長泉店で二冊。矢守一彦「古地図への旅」朝日新聞社1992年初版帯付、永田俊也「落語娘」講談社文庫2008年初版、計210円。