きのうもそうだったけど、風が強い。でもヘンに温かい。富士山に一昨日降った雪はまだ溶けてない。薄化粧から剥げた化粧に格落ちだけどそれもまたよし。富士は富士。
中村雄二郎「現代情念論」講談社学術文庫1994年を読了。読み応えがあり、考え考え読んだので日数がかかった。これはいい。彼の処女出版のこれにはそれからの歩みの原石が詰まっている。フロイト、ユング、サルトルからナショナリズム、天皇制、愛国心までこれほど多岐に渡って根源的に論じられているとは知らなかった。平明な文章で綴られた論は、清澄であってじつに深いところまで照射している。論題の機軸が明確に示されている。そこから自分なりの思考を進めることもできる。一読しただけでは、とてもそこまではゆかぬが、彼のその後の著作「感性の覚醒」「共通感覚論」「哲学の現在」「臨床の知」「述語集」等と同じく、何度も再読する本になるだろう。私が信を置く、数少ない一人だ。
友だちから某店の食事メニュー二十数品のキャッチコピーを頼まれる。金にもならぬが楽しいお仕事。一時間足らずで第一案出来上がり。メールを送る。即返事。「いいかも！ で また 検討ね！」はいはい。
