ニセモノ師たち

 朝、ちょこっとお掃除して、グラウンドワーク三島事務局へ寄り、三島梅花藻の里で藤沢市からバスで来た二十五人ほどを待ちうけ、源兵衛川を中心に案内。正午過ぎ、美術館へ戻る。ふう〜。
 昨日触れた中島誠之助「ニセモノ師たち」講談社文庫は、うんうんとうなづくことが多い。

《知識すなわち学問が土台になって、その上に美が成り立っているというのはアンバランスです。美しいな、いいなという感動が土台になり、その上に知識や学問が成り立っているのでなければ、美の探究によって得られる美意識の完成というバランスは崩れてしまうと私は思います。》292頁

 骨董業界の隠語。

  鎌倉時代のニセモノ→ナマクラ時代
  志野焼きのニセモノ→死のか生きよか
  陶芸家・金重陶陽(かねしげとうよう)→あやしげとうよう
  正倉院御物(ぎょぶつ)→正倉院偽物(ぎぶつ)
  柿右衛門→恥をかきえもん
  ニセモノの掛け軸→「夜の梅」(ヤバイ)
  羅漢のニセモノ→「働かん」
  宮家伝来のニセモノ→畳屋家(たたみやけ)伝来

 こんなことでお茶を濁してしまった。あれえ、日没近くなって雷雨。建物や電線は夕陽に赤く染まっているのに土砂降り。西の空は夕焼け! だけど豪雨。