深沢幸雄展最終日

 昨夕、帰りがけにブックオフ長泉店で一冊。「航空写真集 空から見た静岡県 東部編」静岡新聞社1995年初版、105円。これ、定価14,000円。一万四千円。B4版で重さ5キロ近くある。一冊で十分重い。撮影は1994年。この十五年で建物はずいぶん変わった。自宅周辺も美術館周辺もえらく様変わり。話のタネに使える。

 ブックオフ長泉店、今朝はタイムセール。午前十一時まで本が半額セール。東野圭吾「容疑者Xの献身」文藝春秋2005年初版帯付、多島斗志之「<移情閣>ゲーム」講談社ノベルス2007年初版(文庫で「龍の議定書」と改題)、芦辺拓「赤死病の館の殺人」光文社文庫2005年初版、文藝春秋編「松本清張の世界」文春文庫2003年初版、オルテガ・イ・ガゼット「大衆の反逆」ちくま学芸文庫1995年初版、ブッダ「神々との対話」岩波文庫1993年8刷、ホイジンガホモ・ルーデンス」中公文庫1993年20刷、計364円。昨日買った一冊よりはるかに軽い。

 きのうの続き。「吟遊星」14号、御沓幸正「浮世雑詩」から二編。

  現実とは
  垢と苦労の恋愛論
  それはやむを得ないとしても
  風呂に入ること
  石鹸が減ること
  加速度をつけること
  こと こと こと
  しっかりして あなた

  ───────

  起
  昇天
  結

 上記の三行詩、友だちに話してお目だまを喰らった。「辛止亭日録」から。

《二十三日 越沼君から教えられて、早速『短歌現代』四月号を買って来る。予想もしなかった加藤郁乎の短歌十二首が載っているのだが、しかもこれが最近の彼の俳句とそっくりそのまま。俳句と短歌で同じ印象を伝えるというのも稀有のことであろう。》

 すっかり忘れていた。明日で五十九歳。歳だしなあ。深沢幸雄展最後の来館者は、始めの頃に来館されたカップル。深沢氏がお住まいの市原市挙げての深沢幸雄展にも行ってこられたとか。深沢氏は最近、油絵も描いていて、それがメッチャ明るいと言う。歳だしなあ、なんて言っちゃいられないわ。