白砂勝敏展最終日

 初来館の方が多い。これは嬉しい。みなさん、樹の椅子に座って、あれ、という表情を見せそしてにっこりされる。座り心地の良さに驚かれる。銅版画家の林由紀子さんは「ずっと座っていそう」と仰り、ポルトガルからやっと出版された現代の蔵書票2009年版を見せてくれる。おお、豪華な本。彼女の近作が諸外国の作家たちに混じって何点も収録されている。すべて英文。毎年発刊されて12年のこの本で、日本人は林さんで四人目。すごいすごい。早速、ヨーロッパから注文がメールで来たとか。林さんは、この夏に出る作品集の特装版用の手彩色銅版画制作の追い込み中を来館してくれた。アクセサリーお買い上げ〜。お似合いのものを選ばれるわあ。それにしても、この椅子はすごい人気。くっついちゃったとずっと座っている若い女性。よって、この椅子は展示室に当分の間置いておくことに。

 この椅子の作品名を募集したところ、こんな候補が。

 司令官、懐かしい女(ひと)、くすくすロボット、沈黙のエロス、ほろぽっくる、お座りなさい、鳥、犬、エマニエル、魔女……。

 ネットの拾いもの。

≪「言いたい事あるならちゃんと言ってよ」

 言ったら泣くか怒るじゃん 。≫

≪「女の買い物は異常に長い。よくあいつら疲れないな」

 「お前の古本屋滞在時間も相当だぜ」≫

 ムグムグ。