春の小雨

 昨夜はテレビ朝日で浅川マキの追悼特集を観、NHKテレビで岩崎宏美の歌を聴く。「万華鏡」はやっぱりいいなあ。当時に較べて声は低くなっているようだ。

 再び曇天ちょぼちょぼ小雨で寒い。寒い寒いとブックオフ長泉店へ行くと、ギョーム・アポリネール「一万一千本の鞭」、C・リュシエール「秘戯」、ジョン・バージャー「G.」など、体の芯が熱くなる1970年代の官能小説が105円単行本棚に並んでいる。手ぶらで還るのもなんだから、アポリネール「一万一千本の鞭」二見書房1972年初版、石持浅海「顔のない敵」カッパ・ノベルス2006年初版を買う。計210円。

 好色という言葉はもう死語かも。好色、官能→アダルト。推理→ミステリー。美術→アート。言葉は変わる。

 石持浅海(いしもち・あさみ)「心臓と左手 座間味くんの推理」」カッパ・ノベルス2007年初版を読んだ。「月の扉」の事件の十年後の話。それで知り合った刑事が「座間味くん」に解決した事件を話すのだけれど、解決した筈の事件には隠された深層の真相があった。真相を明るみに出す鮮やかな手際に脱帽。じつに巧みな短編集だ。オススメしたくなる。最後の「再会」、泣かせるわあ。こうなると、「月の扉」を読まなくては。で、これから「月の扉」カッパ・ノベルス2003年初版を読む。

 ネットの拾いもの。

≪友達付き合いから進展しなかった女の子から、

 「今夜誰もいないから家に来ない?」って言われた。

 行ってみると確かに誰もいなかった。≫