水木しげるの長編マンガの代表作が「河童の三平」なら、短篇マンガは何だろう。私的な好みで選べば、「神変方丈記」と「幸福の甘き香り」が双璧。四十年ほど前、東考社のホームラン文庫(新書版)で出合って感銘を覚えた。そのホームラン文庫を収納した段ボール箱がどれだか分からないので、呉智英・編「水木しげる作品集 II 諷刺の愉しみ」中央公論社 1990年初版を出してくる。呉智英は解説「夢の果てた後の明るい笑い」で書いてる。
≪水木しげるというマンガ家の大きな部分を諷刺が占めている。そして、水木マンガの諷刺精神は、現在のすべてのマンガ家の中でも最も奥行きの深いものなのである。≫
≪とぼけたユーモアとしみじみした哀感。≫
≪水木しげるの諷刺は、断罪でも図解でもない。究極の希望が諦観に転じた時、自信とともに湧いてくる明るい笑いが、その本質なのである。≫
ネットの拾いもの。
≪コンビニでアルバイトしていた時、口が回らなくて
「おつりでござる」と言ってしまい、お客に
「かたじけない」と言われた。≫
─26日(水)、午後4時開館します─