オデュッセウスの帰還

 七年ぶりに帰還したはやぶさからホメロス「オデュッセイ」を連想。四方田犬彦オデュッセウスの帰還」自由国民社 1996年、表題エッセイを再読。SF的発想、カプセルにガス状生物やら殺人ウィルスが入ってなければいいけど。

 その四方田犬彦「『かわいい』論」ちくま新書2006年のこの箇所。

≪『セーラームーン』が興味深いのは、主人公の五人の少女が変身の後にいかなる活躍を見せるかではなく、悪を眼前にした彼女たちの変身にこそ語りの上で大きな力点が置かれていることにある。うさぎが神秘の呪文を唱え、右手で十字を切ると、たちどころにして現前の風景は消滅し、超自然的な光と氾濫する原色に囲まれた宇宙が出現する。色彩という色彩、形状という形状が激しく回転し、変容していくなかで、彼女は普段の服装から開放され、一瞬ではあるが全裸のシルエットとなった後、新たに美少女戦士としてのセーラー服を着た存在へと変身する。≫126頁

 松岡正剛「フラジャイル」筑摩書房1995年のここに連結。

≪こうして、古代の王たちは「ここ(here)」と「むこう(there)」の境い目で裸になり、ついでマントを着て新たな王になったのである。王はやたらに裸になりたがるのだ。≫「境界をまたぐ」245頁

 菅直人はやぶさ岡田武史。三題噺になりそ。

 ネットの拾いもの。子どもの頃の思い込み。

≪K君は、「沖縄返還」のことを、

 本当に、島全体を移動させるのだと思い込んでいた。

 漁師たちが地引網みたいにして引っ張る、と。

 ちなみに、そんなK君、今は某TV局のチーフプロデューサー。

 是非とも、ドラマ化してほしい。≫