マーク・ロスコ

 本棚から月刊『太陽』1993年11月号「特集 現代美術入門講座」を取り出す。最初が「横尾忠則 現代美術を歩く」で、佐倉市川村記念美術館での感想。彼の感想が、私の見方と重なる。例えばフランク・ステラマーク・ロスコ

≪ステラから伝わるのはあまりにも計算された形と色だけである。≫

≪次の「ロスコの部屋」でぼくはステラの呪縛から解放されて、龍安寺の石庭を彷彿させる宇宙感覚を必死で充電させるのにせいいっぱいだった。≫

≪この絵は腰掛けて見たくなるね。催眠効果がある。眠くなる絵はいい絵なんだよ。≫

 川村記念美術館にあるマーク・ロスコの大作は申し分のない傑作だと思う。何が素晴らしいかといえば、色面の境界の微妙な移ろいだ。この境界の移ろいを、画家は描きたいがために大きな画面にしたてたのだと私は思う。展示の七点が制作された1958〜1959年が、マーク・ロスコの絶頂期だと思う。1960年代に入って作品の質がガタガタと崩れていった。この特集には原美術館収蔵の「赤に赤」1969年も紹介されているが、私には形骸としか見えない。≪ロスコが1964年から67年に壁画を手がけた、ヒューストンのロスコ・チャペル≫も掲載されている。

≪最晩年の超宗派教会ロスコ・チャペルの壁画連作は、その到達点である。彼はしかし、チャペルの完成を見ることなく、 70年に自殺した。≫

 直接見てはいないが、私には「つまらない」絵。この絵について、昨日話題にした宮下誠『20世紀絵画』では以下のように書かれている。

≪西洋絵画の行き詰まりを非西洋的イディオムによって打開救済するという切実で壮大なプロジェクトはここに至ってついにその完成を見たようだ。悲しくも見る者を不安にするロスコの絵画は掛け値なしに美しい。≫

 ネットの拾いもの。

≪蚊を撃退するために、「虫ニゲール」なる製品を

 四個ほど、狭い庭の随所に吊るしている。

 なかなか効果があるようだ。

 思うに、こんなふうに各家で、

 「虫ニゲール」や「虫コナーズ」を配置したら、

 いったい、蚊はどこへ行くのだろうか?

 居場所を失って、どこかに、

 いじけた蚊のたまり場が出来ているのではないか?

 何というか、

 人間でいうところの、増加する禁煙席と、

 片隅に追いやられた喫煙所の状況に似ている。

 タバコ吸う人はあっち行って、

 みたいな、血を吸う奴はあっち行け、って感じ。

 なので、俺は庭の入り口に

 喫煙所を設置しておいてやった。

 蚊取り線香

 で、みんなイッちゃってる。≫