プシュケの震える翅

 うーん、萌え〜るなあ、この画集。熱い、暑い……大暑か。

 昨夕帰りがけに銅版画家・林由紀子さんのアトリエに立ち寄り、林由紀子銅版蔵書票集『プシュケの震える翅』レイミア・プレス2010年7月 1日発行(普及版1000部、本体価格3800円)を購入。これはいい!画集だ。私の予想を遥かに超えた素晴らしい出来。驚きました。3800円は安い!この私が後先考えずに買ってしまうのだから、お買い得。といっても、実物を手にしないと、良さがわからないなあ。東京堂書店や有楽町のスパン・アートギャラリーには置いてあるようだ。

 「蔵書票 全作品 1997-2010」とあるが、1997年の作品は一点のみ。八年飛んで2005年からの蔵書票が、手触りのよい柔らかな紙に美しく印刷されている。さりげなく見えるけれども、構成はもとより、細部にまでじつに神経が行き届いている。一頁一頁開くのがとても楽しい画集だ。

 この処女作のビュラン蔵書票「牧神」1997年は、処女作にすべてがある、と言われるが、そのとおりの銅版画だ。何枚買っただろうか。画家山本六三(むつみ)は林さんから贈呈された「牧神」を、生前机に飾っていたという。ワカル。これを初めて目にしたとき、恥ずかしながら歌手の浜崎あゆみを連想。二重に嬉しかった。これを浜崎あゆみのファンが気づかぬように。気づいたらタイヘン。この画集は、美術館に置いてみなさんに見ていただく。そこへ彼女のご主人が、来月の企画展用に平田弘史の貸本漫画を貸すよ、と十冊ばかりを奥から持って来られた。なんとフランス語版もある。数冊を拝借することに。そうそう、林由紀子さんの文章は独特のセンスがあって、なかなか読ませる。エッセイ画集が将来出ると予感。お昼に初めて来館された奥様は、水木しげるよりも林さんの画集に魅入っていた。時間切れで全部見られなかった、と残念がる。

 ネットゲリラでウチが紹介されてしまった。来月はどうなることやら。

 ネットの拾いもの。

≪高校の同窓会になぜか女が混ざってた。男子校なのに。

 節子、それニューハーフや。≫