この漢字はワカラン

 富士山、全身雪模様。
 昨日は友だちの車に古い品物を載せて某古道具店へ搬入。五十年近く大切にしていたモノだけど、還暦を迎え、いつお迎えが来てもいいように、遺された人が処分に困る古道具を人手に渡しておくことにした。古本なら簡単に処分できるけど、骨董的価値のありそうなモノは困るだろうと。棚に乗る小物ばかりだけれど、予想以上の値付け。商品価値はワカラン。

 鮎川哲也『サムソンの犯罪』創元推理文庫2003年の感想。収録された七篇どの短篇も水準以上の出来で、後を引き、続いて「三番館シリーズ」第四集『材木座の殺人』創元推理文庫2003年初版も読んでしまった。第三集『ブロンズの使者』は未所持。

 『サムソンの犯罪』には意味のよくわからない漢字が出てくる。「発展家」(「屍衣を着たドンホァン」)はワカルけど、「累卵(るいらん)の危うきにいる」(「割れた電球」)、「窈窕(ようちょう)たる美人」(「割れた電球」)、「筒井筒の仲」(「衣を着たドンホァン」)、「取的(とりてき)」(「中国屏風」)などは辞書を引いた。「発展家」関連で「発展場」という言葉もある。ついでに。筒井筒は「つついづつ」と読むが、「美人局」は「つつもたせ」と読む。「びじんきょく」と読んだ娘がいた。まあ、「冷奴」を「クール・ガイ」と訳すよりはマシかも。